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第3章　「ホームレス」に対する認識

　アンケートからの「ホームレス」像と、私の生活体験からの「ホームレス」像とのズレ から分かってきた事は、確かに彼等は「貧しい」かもしれない。しかし、彼等に対する偏見は、 我々の見方ひとつで何とでも変わると思う。収入一つをとってみても、清潔さ一つ をとってみても変わって見える。にも関わらず、何故我々は彼等に対し、その様な見方をしてしまうのだろうか。

　私もこの「ホームレスの生活体験」というテーマを、卒業論文の題目にしなければ、 きっと第二節でのアンケート結果に見られた様な、一般的な見方をしていたかも知れない。

　この調査研究を通して、私は、何故「ホームレス」の人達がそうならざるをえなかった のかを考えた。.

　そこから私は、安易に「行政が何とかしな ければならない」といった様に、行政に頼りきる考え自体がおかしいと思う様になった。 我々一人一人の「ホームレス」に対する意識の変革が必要になっているのではないだろうか。

　これには、メディアにも問題と責任があると考えられる。最近では、マスコミを通して、 「ホームレス」の人々に関わる事が、報道される回数機会が多くなっている。だが、その 内容は、戸籍売買 · ホームレス保険金被害などどれも彼等を、弱者一色で報道している。 これも問題ではないだろうか。彼等を我々と変わらない、「普通の人」として報道する事 も必要ではないかと思う。

　ただ、見た目で判断するのではなく、少しでも「ホームレス」の人達と話をし、その人 達を知る事から始めるべきではないか。少しでも、そういった偏見を修正していく手助け をしていく事が、今後の私の課題である。

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