1月2日更新

先日能勢町の土地が脅威的な濃度のダイオキシンで汚染されている事が発表されました。全国の焼却場では焼却灰の処理は殆どが単に埋められているようです。しかもその埋め立て処分場もあと数年で満杯になります。又毎年500万台もの廃車が吐き出されてきますが、処分のしようもないシュレッダーダストは全国で山に積まれ、多数の訴訟が起きています。自然発火によるダイオキシン発生、地下水汚染の問題です。ダイオキシンは出生率の低下にまで大きな影響を及ぼしていると言われています。

帝京大学医学部の押尾茂講師は 「大学生の精子の数が少なくなり、そのうえ動きも形態も悪化しています。 顕微鏡映像では正常なサンプルは、体長五十ミクロンほどの精子の集団が、オタマジャクシのように盛んに尾を振り、泳ぎ回っています。もう一つは精子の数が圧倒的に少なく全般に元気がない。その差は素人でもはっきり見分けがつく。頭が二つのものや全く頭が無いもの、クルクルと旋回し直進運動しないものは正常ではない。 妊娠できる正常範囲にあるかどうかを外見上で判断するには、精子の数やまっすぐ泳ぐ割合、奇形、生存の割合などを調べる。異常な精子はまず妊娠能力がなく、たとえ妊娠しても正 常に発育しない。 ＷＨＯ（世界保健機構）の基準では、一ミリ・リットル中 の精子の数が二千万個で、そのうち直進運動するものが五〇％あれば正常範囲としている。ところが学生数十人の調査ではこの基準を満たしているものがほとんどいなかった、環境ホルモンの影響ではないか」

染色体異常の専門家、旭川医科大学の上口勇次郎教授は 「日本人の精子を調べたところ、異常を持った染色体の数は平均一三・九％で、先進国の大都市の平均九％と比べていかにも多すぎる」 また世界的な傾向として、若い男性の悪性腫瘍の中で精巣がんの割合が最も高くなっている。アメリカの五十歳以下では毎年二〜四％の割合で増加している。しかもアフリカ系より白人のほうが三倍も高い。日本や欧州でも増加しているとのデータもある。 ダイオキシンやPCBが高濃度に蓄積されているアザラシを食べるイヌイットの一部の子供達に性器の未発達が報告されている、 今こそ化学物質の製造使用、我々の生活スタイルを根本的に考え直さなければ」

井口泰泉横浜市大理学部教授は多摩川で雄鯉10匹を調査し、3匹が異常に小さい事を確認した。 「危険性があるなら、まず化学物質の使用を中断し、基礎研究をすべきだ」

米本純三・国立環境研究所総合研究官は、「魚とゴミ焼却による影響は日本人にとって最も気になる問題だ。中でも、母乳を飲む乳児のリスクが高い。ダイオキシンは、体重当たりで計算すると乳児は大人の三十倍も体内に取り入れている」

ダイオキシンの癌を起こす可能性について（国際的なダイオキシンキャンペーン） RACHEL'S ENVIRONMENT & HEALTH WEEKLY #479 1996,2,

ダイオキシンの癌を起こす可能性についての新事実が明らかになった。

［１］アメリカ中の公正な環境運動家たちが、ダイオキシンの根元を攻撃するという キャンペーンを計画している。キャンペーンは３日間の戦略的なセッションがルイジ アナのバトンルージュで3月17日から17日まで行われた。（全ての市民活動家が歓迎 される：登録はJim Warren in North Carolina: (919) 774-9566;３月５日までであ る）ダイオキシンキャンペーンは草の根環境団体が国内の大規模な汚染者に対して面 と向かい、ダイオキシン汚染者と和解しようとする保守派の環境団体に対して一線を 敷くこととなる。

［２］「我々は巨大な企業の力に直面していることを知っている。しかし、それに立 ち向かうことは２１世紀に向かうことである。」ある草の根環境団体のリーダー、エ レン・コネットはいう。彼は「ウェイストナット[phone: (315) 379-9200]」の編集 者でもある。 よく知られている草の根団体のCitizens Clearinghouse for Hazardous Waste [phone (703) 237-2249]のリーダー、ロイス・ギブズはちょうどダイオキシンについ てのすばらしい著書を出版したところである。

[３］主題の中で一番の物、それはダイオキシンについて最初の半分で述べられてい る。そして、かつて市民によって毒の汚染を止めることができた、いろいろなキャン ペーンの方法を設計する。ギブズの書籍は技術的なものであり、専門家でないと理解 しがたい。ダイオキシンがどこからくるか、どのようにして人間や野生生物を害する かが表されている。複雑なダイオキシンについて全てが記されており、読みごたえが あるものである。その上、市民のために大変よく「編集されたマニュアル」である。 ギブズの書籍はダイオキシンのキャンペーンを行う人々の「バイブル」になりつつあ る。

ギブズはダイオキシン問題を、自治の失策、人々の企業監査の失敗と見ている。「行 政の仕事を変換させる勇気がなければ我々はダイオキシンの発生源を食い止めること が出来ない。」と彼女は言う。「なぜ、企業が強くなると市民が弱くなるのかを調査 しなければならない。我々は民主主義を再構築するために誠意を持って話し、正確に 行動する方法を探究しなければならない。」

民主主義の再構築は草の根環境主義の行動を、古い保守的な環境主義から分けること である。古い型の環境主義は民主主義を主要な事とみなしていない。たぶんそれがメ ディアや選挙、裁判、学校、議会を通じて、直接的な企業活動の変換を意味するから である。例えば、the Environmental Defense Fund (EDF)は、選挙からの個人的な資 金の不正な影響を得るために、キャンペーンの財政建て直しを補償することを拒否し た。その他、草の根の活動は民主主義は基本的な環境的な問題点と信じている。

「民主主義なしでは、正義はありえないし、正義のない所では人間の健康や環境を守 ることはできない。」とSouthern Organizing Committee in Atlanta [(404) 755-2855]のコニー・タッカーはいう。彼女はバトンルージュ協議会の重要な会員で ある。

新事実！人間に対するダイオキシンの毒性

12月に出版された新しい研究で、ドイツのハンブルグの農薬工場で働く1189人の従業 員の癌や心臓疾患の危険性の中で 薬物依存症が増えていることが分かった。彼らは 1952年から1984年の4月までダイオキシンに暴露していた。その研究グループには 1952年から工場が閉鎖される1984年までに3ヶ月以上働いていたものが含まれてい た。従業員は1992年の終わりまで追跡調査された。

ダイオキシンへの暴露は、もしそれが特定の死因と関連性があるかどうかの評価をさ れた。農薬工場の従業員の死亡は、2528人のダイオキシンに暴露されていないドイツ 内の近くに位置するガス工場で働いていたグループと比較された。

農薬工場の従業員は、ダイオキシンやフランが混入されていることが良く知られてい るフェノール系の除草剤（例えば2,4-D, 2,4,5-T,シルベックス）やクロロフェノー ル、その他の除草剤、殺虫剤を作っていた。ダイオキシンやフランは、フェノール系 の除草剤の製造工程で生ずる210種類の副産物（ダイオキシンは75種類フランは135種 類）の仲間である。ダイオキシンは同様に、金属の精錬や医療廃棄物の燃焼による他 の化学反応でも製造される可能性がある。TCDD（2,3,7,8-テトラクロロジベンゾＰダ イオキシン）はダイオキシンの種類の中でも最も毒性が強いものである。その研究 は、ダイオキシンに暴露した従業員の中で死亡、癌死、イスケミック心臓疾患による 死が、同年代の標準グループに比べて増加していることを発見した。（イスケミック 心臓疾患は血流の低下により起こる動脈の閉塞に属する。もし心筋への血流が減少す ると心臓マヒが起こる。）病気にる死亡が、従業員が暴露したダイオキシンとともに 増加した。ダイオキシンの暴露量は死亡率に関連している。

研究ではダイオキシンに高度に暴露された従業員が同年代の近隣のガス工場で働く従 業員と比べて、癌死の率が３倍、イスケミック心臓疾患での死亡がの率が2.5倍ある ことが分かった。

1952年から1992年の40年間の従業員の死亡率が調査された。 調査は1189人の従業員をダイオキシンの暴露の度合いによって分けた。ダイオキシン の暴露量は、190人の従業員や16%の暴露したグループの血中濃度を測定し計算した。 著者自身は「この調査の主な長所は暴露量の計測の質が高く、すぐ利用できることで ある。服用できる最大量を予測することができる。」という。 調査は数種類の結果を歪める要素を評価している。例えば、農薬工場の従業員を標準 の従業員の喫煙率を同率にすることにより、喫煙による偏りを可能な限り除外した。 ダイオキシン以外の化学物質の暴露による影響を可能な限り評価し話し合った。しか し農薬工場の従業員のダイオキシン以外の化学物質による癌からの偏りを、除外する ことができなかった。

．．．．．．．．．． 要するに、これは重要な調査であり、ダイオキシンと人の健康の関係を考える我々に とってすばらしい貢献を果たすものである。

バトンルージュの戦略会議は、環境からダイオキシンを排除するという9個の個別の 戦略に焦点を当てる。
(1)製紙、パルプ工業
(2)製造や洗浄からの有機塩素系化合物の排除
(3)あらゆる焼却の禁止
(4)ＰＶＣのあらゆる用途の禁止
(5)地域住民を助ける科学捜査隊の結成
(6)ダイオキシンと癌の関連付け
(7)食物からのダイオキシンの排除
(8)汚染された地域を浄化する技術の開発
(9)社会とメディアとの対話によるダイオキシンの論争

年間250万トン生産される塩ビの生産禁止こそが重要と思われますが政府行政は雇用や産業を考え規制には「データー不足」などと引き伸ばしを計っています。

勿論塩ビ業界をただ消滅させてしまおうというのは無理で、その業界で働く人々が積極的に転身に向て動けるよう行財政措置が講じられるべきです。しかし現在わが国は経済的な難局に喘いでいますから、塩ビ及び関連業界で働く万余の人々の転職はおそらく容易なものではないでしょう。 そこで少しばかり提案を用意しておきます。

その一つは、塩ビ業界に関与した人々に、各地の焼却場、産業廃棄物集積場等で塩ビを分別する職務及び、回収した塩ビを相当価格で国に売り渡す資格を与えるという構想次に現在ダイオキシンの定量は3-4０万円もかかると言われています。この費用を大幅に下げられれば、分析の需要は掘り起こせるのではないかと思われます。 こうした技術の開発と、分析業務、マネージメント関連に転身できるよう強力な行財政支援を用意するという構想

次に全国の集積場、埋め立て地などの焼却灰を掘り起こしコンクリート混練固化をする業務を用意し雇用する

戦国時代、城攻めでは、必ず落ち口は用意しておいたと言われます。塩ビ業界が自主的に転業できるよう転業構想を充実させておく事も有意義ではないかと思います

原発の問題も国が毎年巨額の開発予算を組み、それで潤う官僚、重電、ゼネコン、電力等が利権を放さないことがわが国民と次の世代の人々を苦しめ又長期的エネルキ゛ー計画をも歪める事でしょう。米国では25年後にはすべての原発がなくなる事がほぼ決まっています。D&D会議で連邦政府、国立研究機関、関連企業等が一緒になって、技術、人材の他セクターへのシフトについて話し合われています。わが国では既に放射性廃棄物の保管場所が行き詰まってきました。このような事でどうしてこの先数十数百年間の基軸エネルギー等と言えるでしょうか。早急にエネルギー計画を見直し、原発関連の人材等を他の産業へシフトさせるべく議論をはじめなければなりません。

　去年12 月1日cop3ngoフォーラム でパネラーの一人レーナ・リンダルさんは 以下のように発言されています。 ーーーーーーーーーーーー世界から運んできた資源がなければ日本人の生活は成 り立たないのです。地球にある資源は有限で、早いスピードで減っています。で すから沢山の資源をいつも消費している経済大国日本は責任が大きいのです。 日本が間違った方向にいってしまえば世界に大きな影響があるでしょう。 スエーデンは日本と違ってこれから進むべき方向が見えてきているようです。 スエーデンは石油にも原発にも頼らない、資源少量消費、少量廃棄物の社会を目 標に厳しい選択をしています。しかし、はっきりした目標をたててから前向きな アイデアが次々と生まれ問題が一つ一つ解決されていきます。 多くの企業も前むきです。 スエーデンは福祉国家として有名ですが、日本人は今「本当の福祉は何か」を考 えるべきではないでしょうか。物、資源、エネルギー等を消費する事による豊か さと違う豊かさがあるはずです。 スエーデンは今までなかったような自然とのバランスのとれた先進国になろうと しています。日本人はスエーデン人の試みを参考にすれば、日本で使えるアイデ アも沢山出てくると思います。 スエーデンができることは日本もできるはずです。ーーーーーー以上レーナさんの発言です

英国環境庁プレスリリースは

http://www.aist.go.jp/NIMC/chemsafe/encr-j/UK-EA.htm 　　　　に於いて

> 　**************************************** > ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー > ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー > ーーーー > 環境庁はホルモン破壊化学物質について行動を起こすよう、工業 > 界に要請するーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー > ーーーーーーーーーーーーーーー > 環境中に入ってきている内分泌(ホルモン )破壊化学物質の量を最小にすること > に工業界はもっと積極的な役割を果たすべきである。危ない可能性のある現在の > 製品の中止および代替製品の開発を、環境庁は本日提案する。 > ーーーーーーーーーーーーーーーーーー > 　***************************************

上のように英国もスエーデンと同じ路線をとろうとしています。サイトをご覧下 さい。　早晩ドイも同調するでしょう。

塩化ビニールは原料であるモノマー製造時と最終の焼却時にダイオキシンが発生すること。鉄や紙等と積層するなど複合した製品として使用されていますから分別は事実上できません。

やや価格は上がりますが硬質塩ビの場合には各種の代替品があります。問題は軟質ビニールです。軟質ビニール製品に特有のネットリしたような風合いを 持つ代替プラスティックはないように思いますが、これまでは皮や織物、ゴム等を使っていた分野ですから、こうしたものに戻る事も考えるべきではないでしょうか。

代わるものがないのでビニール製品の存在は許されるべきであるとの主張に 、環境ホルモンの恐怖の実態から、命と天秤にかける事は許される事ではないと反論しなければならないでしょう。

国民の生命財産を守る事は国の第一の役目であることは当然であるのに、不作為を為し、国民を恐怖に陥れている事は誠に残念であり、企業を擁護する姿勢は国民への背信行為ではないかとさえ思えます。

そこで我々の思いを発言力にする為に名目上だけでも組織化が必要です、現在それなりの組織、名称 を持たれておられない場合には官邸や省庁へ要望書等をE-メールで送るときに、NPO「環境クラブ」00県支部等という使い方を提案します。そして事後に報告頂ければ何らかの問い合わせが来た時に「当方のメンバー」と返事を致します。当面webの活動だけですから会費等不要であるのは当然です。

環境クラブ

事務局　　大阪市東住吉区駒川4-1-3

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緊急提言

塩ビに数十%の環境税を附加して医療財源に充当する
自動車の内装は塩ビから代替品に切り替えること
家電製品の塩ビ使用も代替品に切り替えること
グリンピース事件の指示系統を究明すること
5月の東京衛生局の魚介検査でコノシロなど数種のデーター再公表
塩ビ被覆電線はゴム系ガラス繊維系等に切り替えること　　
　　　　

年初、岡山で塩ビ電線を焼却して銅を回収していた産廃業者の敷地から、これ までの数値としては我が国最高レベルの高濃度のダイオキシンが検出されています。 明確な記憶でなく申し訳けありませんが20日程前には家電メーカーが塩ビを使わ ない被覆線(ガラス繊維かゴム系でしょうか)を製品に使用することを検討中という記 事がありました。 更に以前には朝日新聞でしたか、塩ビの焼却の時に銅があれば、これが触媒の働 きをして極めて高濃度のダイオキシンが発生することを報じています。 建築廃材関係の産廃業者は殆どが廃電線をまとめて別に焼却し銅を回収するよう ですから、山間部でなされるこうした事を規制するのは極めて困難でしょう。 (読売によれは、中国では塩ビ類を焼却する事については全く指導等はな されていないようですが、大気は循環しますから非常に気にかかるところです。 つまり塩ビ被覆電線類は、最終局面に於いてはダイオキシンを高濃度に発生する ものという事から、世界的に製造禁止も含めた強力な規制が必要ではないでしょうか、 銅に替わり得る被覆素材について、又銅がダイオキシン発生触媒になるという事 について、どなたか詳しくメールなど頂ければ幸いです。

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理不尽な公共事業による環境破壊については