「“教育”は、経営の基盤」

エデュース
代表 原 清

仲々、家庭で人の“教育”は出来ない。企業内でも同様に知識・技能ではない、ものの考え方にはじまる核心部分においては、実効上げるのは難しい。
教育と訓練は本来、意味は異なるが、この際そんなことは大した問題ではない。
見苦しいほどペット化され、手とり足とりの子供や若者を見ていると、ひきこもり70万人、予備軍150万人と聞き、大学中退率5%超も、なぜか納得してしまう。厭なことから逃げおおせる人生はないし、何もしない内から、好きなことなど探せるはずがない。ど真剣に、与えられた環境の中で、もがき闘い、生きてこその好きなこと探し。すべては、一つの流れの中に在る。
企業は、自身が存在しつづけるために、自らが自らの道を切り拓く気概・精神と高邁な理想を追い求める強い人間づくりが不可欠である。
「あまり厳しいことを言わないで、辞めると困るから」「時代が違います…」経営者の腰が引けるから軟弱な頭デッカチは、それを見抜いている。
JETRO・パリで聞いた話。「欧米の金持ちは、子供に金をもたせない。厳しく自分を律するためのしつけをする。子弟は全寮制の規則厳しい学校に入れ、勉強もスポーツもやる。学校・ビジネスを通じて自由と責任、使命感を教え、後継者に育てていく」、と。
企業は生き残らなければならない。私共の機関誌の配布先は部数最多時と比べ70%になっている。旧くからの安定顧客が減り、文字通り危険極まりないベンチャーが増え、そして泡のように消えていく現状。“和”をベースに一人一人が強くなる企業づくりの基盤は“教育”であり、支えるのは社風。ケジメもメリハリもなく、躾が出来ない家庭や社会には期待できない。背水の陣で会社がやらなければ会社を守り切れない。それは、実社会で生きていける力を1人1人につけることに通じる。

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