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演劇[表紙] [1997年][1999年]

演劇鑑賞日記
(1998年分)

日付
公演名(劇団名)・場所
感想
98/02/19
「ロミオとジュリエット」

シアター・ドラマシティ

ロミオ:大沢たかお、ジュリエット:佐藤藍子。そして演出は蜷川幸雄だっ!おめあてはもちろん 大沢クン。「深夜特急」で惚れちゃったもので。シェークスピアもわりと好きなんで楽しめました。佐藤藍子ちゃんは ちょいと不安だったんだけどしっかりこなしてた。キスシーン多くてかなしい。シンプルかつ奥行き・高さのある舞台装置が とっても効果的だったし、照明や衣装もステキだった。でも私の中で最高の「ロミオとジュリエット」は、ディカプリオと クレア・デーンズの映画なのよね〜。2人が最初に仮面舞踏会で出会うときのゾクゾク感とか、あんまりなかったな。全体的 によくまとまっていたが。この公演は「彩の国・シェークスピアカンパニー」としてのもので、蜷川さんと組んでなんと全 シェークスピア作品の上演をたくらんでいるそうだ。注目だね。はやく私の好きな「から騒ぎ」をやってほしいな。
98/04/09
「ハムレット」

シアター・ドラマシティ

蜷川演出シェークスピアが続きますな(でもこれは「彩の国」とは別)。今回はハムレット:真田広之、 オフィーリア:松たか子。真田さんのかっこいいのなんの! 途中、客席通路を通るシーンがあるんだけど、あまりのかっこよさ に観客がため息をついてたくらい。ガートルード(加賀まりこ)とのカラミも良かった。あと、以外に松たか子が良いね。とくに 気がふれたあとの演技がGOOD。今回も舞台装置は2階建て。カーテンや階段が上手に使われて多のが印象的。それに開演前から すでに舞台上で役者さんが動いていて、お化粧したりストレッチしたり。この演出はとてもおもしろいと思った。
98/04/11
「ミザリー」

新神戸オリエンタル劇場

原作はあのスティーブン・キングのコワーイ小説。そして出演は愛しの市村正親さんと白石加世子さんの 2人のみ。怪我で動けなくなった作家(市村さん)と、彼のファンであるミザリー(白石さん)の、まさに息詰まるお話だった。 2人の演技が真っ向からぶつかるというのかな。白石さんは本当にこわいし、市村さんは本当に怪我してるみたいでかわいそう。 そして妙に車椅子の動かし方がうまい!! 舞台は映画よりも表現方法が限られてるから、こういう怖いお話はヘタしたら うそっぽくなるだろうに、実にリアル。これも2人の役者さんがホンモノだからなのかな。
98/07/09
「さよならノーチラス号」

キャラメルボックス

新神戸オリエンタル劇場

素敵!! なんて良い物語なんだろう。12才の夏に少年が出会った人や犬や本や風景が、生き生きと 切り取られている。たくさん笑ってちょっと泣いて。人間が犬を演じるなんてちょっと反則気味の荒技も自然なんだよね。西川さんも いつにもましてはまっていたし、上川くんもぶっきらぼうだけどあったかい人間がとても似合う。近江谷さんも、もう全員が ピタっとはまっていた。音楽もセットも素晴らしいし、ああ、見て良かった〜。
98/08/10
「ハムレット」

大阪松竹座

シェークスピアづいてるねえ。この作品ではハムレット:市川染五郎、オフィーリア:奥菜恵。 正直なところあまり興味がなくて行かないつもりだったんだけど、クローディアス:村井国夫、ガートルード:久野綾希子と わかって、俄然はりきってチケットを取ったのでした。すると、染五郎くん、素晴らしいではないか?! 最初は歌舞伎独特の 発声がやや気になったんだけど、そのうち、それがかえってハムレットの苦悩にピッタリ感じられた。立ち居振る舞いは まさに王子様、気品あふれる顔立ちで、なんとも愛くるしいハムレット・・・。奥菜恵ちゃんは、まあ普通かな。思っていた より健闘していたが、もっと弾けて欲しかった。ただの恋するお嬢ちゃんってかんじじゃダメでしょう。そして目当て(?!) の村井さんはどうだったか・・・もうイヤ。なんてHなの。いやがるガートルード(久野さん、本当に困ってるように見えた)と 無理矢理いちゃついちゃって。オフィーリアにも色目を使ってるように見えたし。村井カラー出まくりで、なんだか見てる私 がニヤついてしまったよ。脇役陣がもうちょっとなあ、というかんじはあったけど、蜷川ハムレットとは違うシンプルかつ 力強い演出というかんじで、とても好感の持てる舞台。これから染五郎くんも応援しなくっちゃっ!
98/09/11
「ケンジ先生」

キャラメルボックス

新神戸オリエンタル劇場

「3才から99才までの子供達のための」と銘打たれた作品。四季の「エルコス」をちょっと 彷彿とさせる、アンドロイドの先生(ケンジ先生って、宮沢賢治にあやかってたのね)と生徒の物語。音楽劇といっても 良いほど歌がふんだんに使われてて、とくに最初の「昔この星の、北の学校で〜・・・」という歌、とても素敵な歌でした。 西川さん以外の男優陣はSETなどからの客演だったのに、見事にみんな息が合っていて、いつものキャラメル色に いいかんじのバリエーションがついていたという印象。西川さんの歌のコーナー(?!)もあって、ほっこりした気分に なれて、お得な舞台じゃ。
98/11/13
「マイ・ベル」

キャラメルボックス

新神戸オリエンタル劇場

いわゆるバック・ステージものというのだろうか? お芝居を作り上げる過程とかかわっている人たちのお話。 といってしまえばそれまでだけど、生き甲斐とか、仕事のこととか、いろいろ考えてしまった。もちろん笑いもあってキャラメル らしさ満載。それにきょうは前説になんと上川さんが飛び入り!!!!超ラッキー。
98/11/19
「今日、悲別で」

富良野塾

サンケイホール

富良野塾の舞台、初めてみた。みんながみんなとっても上手というわけではないのだけど 役者全員のエネルギーやら、芝居にかける思いやらがすごく伝わってきた。ストーリーは、閉鎖された炭坑をめぐる お話。シンプルなセットなのに、坑道になったり汽車が現れたり。照明ひとつで視覚的な効果をうまく出してる。 セット、照明、セリフ、役者の動き、何一つ足りないものも余計なものもない。なんかスゴイ舞台を見てしまった。 最後に役者さん達と倉本聡氏がロビーで挨拶してくれるのも感激。大阪で1公演だけなんてもったいなさすぎ。 それにしてもサンケイホール、近鉄劇場よりしんどい座席だったよ・・・
98/12/13
「ユリディス」

劇団四季

四季劇場「秋」

四季が久々に挑むフランス現代劇。野村玲子&石丸幹二の主演というだけでも贅沢なのに 日下さんや立岡さんら、四季創設メンバーの演技が堪能できるなんて! お話はまさに「愛と生と死の三角関係」と いうか、純愛ものというか・・・一言では言えないし正直なところ難しい部分も多い。でも、役者がよい。良すぎる! とくに石丸サン。どんどん演技が良くなってくね。立ち居振る舞いからしてかっこいいし。野村さんがこんなに 素敵だと思ったのも初めて。日下・立岡W演技合戦は必見だし。こういう演目で劇場をいっぱいにできるってのは やっぱりスゴイわな。
98/12/21
「クリスマス・キャロル」

大阪中座

大好きな市村正親さんが、ディケンズの名作を全部一人で演じるというすごい芝居。 登場人物はもちろんドアのノッカーやろうそくの炎まで・・・なんと53役だそうな。もう汗を飛び散らせての 大熱演。子供も、女の人も、老人も、全部演じ分けてしまう。すごい役者! お話はおなじみのものなのに とても新鮮な気持ちで見ることができて、最後には心が洗われて。ありがとう、市村さん・・・


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