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ミュージカル[表紙]

ミュージカル鑑賞日記
(1999年分:7・8月)

「リトル・ナイト・ミュージック」
「キャッツ」(7/20)
「ライオンキング」
「キャッツ」(7/31)
「コーラスライン」
「ラ・マンチャの男」
「人間になりたがった猫」
「ソング&ダンス」
「レ・ミゼラブル」
日付 公演名(劇団名)・場所 感想
99/07/06 「リトル・ナイト・ミュージック」

近鉄劇場

開演時間は18:30なのに19:00と間違えていて、それに気が付いたのが17:40。会社からタクシー飛ばして 高速使って、無事に18:20には近鉄劇場に到着。運転手さん、ありがとう!!! ホッとして「リトル・ナイト・・・」の世界に浸れる・・・と思った のも束の間。私の隣のおばさんたちが、開演してもずーっとお茶飲んだりお弁当食べたりしてる! 別のところで携帯電話は鳴るし(着メロは「となりのトトロ」)で、災難は続くのでした。 しかし、舞台はとても楽しかった! (やっと本題) まず配役が素晴らしい!特に細川俊之さんのダンディかつお茶目なこと! そして、幼妻を置いて やってきた彼を迎え入れる、デジレ:麻美れいさんの格好いいこと! 「蜘蛛女のキス」のときも 美しくて格好良かったけど、今回はさらにチャーミング。ほれぼれ〜。あんな女性になりたいな〜 (ムリムリ)。それからマダム・アームフェルトの東恵美子さんがとってもステキ。人生の機微を 知り尽くした老婦人という役どころが本当にぴったり。彼女の語る台詞ひとつひとつが、とっても含蓄が あって、ピシっとストーリーが締まる。あんな洒落たことを孫娘に語ってやれるおばあちゃんになりたい な〜(やっぱりムリムリ)。他の方たちも実にはまり役でした。特にアン役の高塚さんはこれから注目だ! ストーリーとしては、「アスペクツ・オブ・ラブ」より軽妙、というかドロドロしてない。「アスペクツ」 がワインだとしたらこちらはシャンパン。登場人物達が良い意味で「割り切って」るのよね、人生とか 恋愛に。だからこちらも楽しめる。で、割り切っているつもりなんだけれどもやっぱり愛する人と共に いたいという思いが捨てきれない。それでこちらは共感したり、ほろっとしたりできる。このへんの バランスがすばらしい。やるな、ソンドハイム!音楽については確かに難しいというか、すぐに口ずさめるようなものではないけど、あのストーリーにあの音楽が組み合わさってこその魅力なんだろうな。 「Send in the Clown」はほんっっとに名曲! 胸が熱くなった・・・。出演の方たちの歌唱力に差があった ことも確かだけど、見ているウチにだんだん気にならなくなっていったのが不思議。それにオケは宮川彬良氏 指揮&ピアノという贅沢。第二バイオリンには、浜ちゃんのコンサートでいつも格好良い姿を拝見している 矢野晴子嬢だったので嬉しくなっちゃった(余程声をかけようかと思ったけどやめた)! あと、前の方の席だったからちゃんとはわからなかったけど、照明がとても美しかったように思う。一幕の カーテンを使った場面転換のしかたも、「アスペクツ」とはまた違った工夫で面白かったし、衣装もステキ!!なかなか上質の舞台を見たなあっていう充実感たっぷりの観劇でした!(↑上へ)
99/07/20 「キャッツ」

新名古屋ミュージカル劇場

行って参りました! 名古屋キャッツ初日!! 新しい名古屋の劇場に初めて行ったけど、なかなか 面白い外観。中のキャッツ・ワールドはご当地グッズ満載。今回のキャストは全体的にかなり若め。 そのせいなのか、初日の緊張のせいなのか、なんとなく全体的に固かったような。それにどうしても昔の キャッツと比べてしまって「う〜ん、面白いんだけどなにか違う」と思っちゃうね。新しい魅力と しては樋口グリドルが気に入りました。発声が独特(?)なのがちょい気になるけれどかわいらしい! それに八巻タガーは福岡の時よりH度が増したような・・・。服部ジェニエニドッツとか、見てて 安心できるし、なんだかんだ言っても最後にはまぎれもない感動がやってきて、「キャッツ」は凄い ミュージカルだっ!と認識しなおした。この日は激戦をくぐり抜けてデュトロノミーのサインもゲット できたし(MLの知人のお嬢さんと一緒に行ってたら、石井デュトに「ママ」と呼ばれてしまった!) 握手もできたし、八巻さん・服部さんと握手もできたし、満足まんぞく。あ、そうそう、タガーに 連れて行かれたのはなんと伊藤みどりサンでした。(↑上へ)
99/07/24 「ライオンキング」

大阪MBS劇場

「ソング&ダンス」大阪公演のチケットを獲得するためにMBS劇場に行ったついで(?)に、 昼の部を観劇。自分でも意外なことに、いつの間にやら7回目のLK!今回は前日予約でH列16番と いう良い席。私の左隣の2席は結局だれも座らず。もったいない! 注目は初見の原田ラフィキ。歌は ともかく台詞回しにやはり若さが。でもこればかりは声色でごまかすにも限界があるし、「こういう ラフィキもありかな」と思うことにした(最近、こんなふうにして自分を納得させることが多いような)。 大健闘はヤングシンバの高橋くん。これまで見たどのヤングシンバよりもダンスがお上手。ちゃんとダンス になってた。台詞はやや一本調子だけど歌はGOOD! 阿久津シンバは、しばらく前よりも固さがとれ、 シンバ役を自分のものにしつつある感じ。カーテンコールでの充実感あふれる笑顔は本当にステキっ! 濱田ナラはもう言うことナシ! 「シャドウランド」が始まると、目の奥がキューンとなってきちゃう。 ハイエナ3匹組の息もバッチリ、ティモンとプンバァには相変わらず笑っちゃうし、野中スカーと広瀬 ザズーも調子が上がってきたよう。 残念だったのが早川ムファサの喉の調子が悪そうだったこと。父親 としての存在感はいや増すばかりでステキなパパは健在だったけど、歌がかなり辛そう。早く本調子に 戻って〜!夏休み最初の土曜日の昼公演ということで、お子さん率が著しく高く、子供の泣き声で気が 散ることもあったけど、まあ、この演目らしい楽しい気分で劇場を後にすることができた。外に出ると アフリカも顔負けの灼熱の太陽・・・。席は離れていたけれど一緒に行った学生時代の知人2人も「最初の 象さんで鳥肌がたった!」「ナラの歌は凄い!」「写真で見るよりもとってもよかった」などなど 大喜びしてくれて、ミュージカル普及員(?)としては冥利に尽きるといったところ。 (↑上へ)
99/07/31 「キャッツ」

新名古屋ミュージカル劇場

座席は1階F列29番という、猫ちゃんたちにやたら構われてしまう席。にらめっこでは勇気を出して目を そらさずにいたので緊張しちゃったし、後ろの空席には小暮ミストが座りに来るし、通路を行き交う 猫達のために脚を投げ出したり出来ないし(普段はしてるのかっ?)、いつもは靴を脱いでいたりする のですが(だって楽チンなんだもん。特に夏)猫に靴を蹴飛ばされかねないのでそれもできないし、 荷物も足許に置いたりできないし、猫達の尻尾はバシバシ当たるし、なんだか疲れちゃったわっ!  って贅沢な・・・。でも、本当に観劇にエネルギーが必要でした。これからF列29番に座る方がいらっしゃ いましたら心してお出かけ下さいね! 舞台全体としては、初日よりも役者さん達がリラックスして らっしゃるようで、観客のノリもよく、盛り上がった! 手拍子も自然にワーッとわき出たし。 役者さんで特に印象に残ったのは樋口グリドルの小悪魔ぶり。こりゃあ男はコロッとダマされますなあ。 今回のキャストの中で樋口さんがいちばん楽しそうに猫になっているように見え、観ているこちらも 楽しめるね! (↑上へ)
99/08/03 「コーラスライン」

西宮市民会館

全国公演2度目の観劇。今回は2階席の後方ということで舞台は遠い遠い! 特にポールの独白シーン なんて豆粒状態。でもダンスシーンのコンビネーションがすごくよく見えたし、「ONE」は本当にキレイ! 舞台そのものは、6月に奈良で見たときよりも全体的に「こなれて」いて、感動も大きかった。ちょっと 時代にそぐわないところもあるかもしれないけど、ずーっと演じ続けて欲しい演目です。 (↑上へ)
99/08/19 「ラ・マンチャの男」

飛天

あの舞台構造は面白い! ふだんならオケピットがある部分にも丸く舞台が張り出し、2階構造に。 オケピットは舞台の左右に分かれている。二重・三重の構造になっているあの物語を表現するのにとても よいアイデアだと思う。オケピットが2つに分かれているというのに、マエストロ塩田はものともしない 指揮ぶり! ただ「いつ、クルっと一回転しそうなほど動いてくれるんだろう」と期待していたのに (何を期待してんだか)、やはり曲調がああいった風なのでそこまでのアクションはなかったね。 それにしても幸四郎さんのセリフまわしはステキ。時々聞き取りにくい部分もあったけど、幸四郎さんが 出てくるまでお喋りの止まなかった私のまわりの観客達も息をひそめて聞き惚れているようだった。歌も 思っていたよりずっとお上手!もっとお若い頃はどんなかんじだったんだろう? それに浜畑さんや上條さんの出番になるとほんっと安心していられる。 鳳蘭さんはなんてったって豊満な肉体に驚いた。「カンパニー」のときはもっとほっそりしていたように 思うのに。胸の谷間は濃い色のファンデーションで強調してあった(見るなってそんなとこ)とはいえ、 あの下半身! ドキドキしてしまった。幸四郎さんのお嬢さんは、「ハムレット」のときはなかなか好印象 だったのですが、正直なところ今回は歌も演技も・・・??? あの役どころが重要なのかそうでもない のかさえよくわかりませんでした。さて、舞台全体なんだけれど、同じ「暗めの舞台」である「レ・ミゼ」 のときは、気がつくといつのまにか引き込まれていたのですが、この舞台ではいまひとつ「のめり 込む」というかんじにはなれなかった。ああ、幸四郎さんは素敵だな、とか、鳳さんスゴイな、とか細切れ の印象が浮かぶばかり。でも最後にキハーノがドン・キホーテのことを思い出すところでようやく、ああ、 これがこの舞台の言いたかったことなのねっ?!という熱い感動が! 「夢を持ち続けることの 大事さ」というより、「思想や精神の自由は何にも侵されない貴いもの」ということが強く伝わってきた。 帰宅途中の電車の中でパンフレットを読んでいると、幸四郎さんがこの役を最初に演じられたのは昭和44年。昭和44年って、 そりゃこの私が・・・・。 そうか、30年って言ってますもんね。私が生きてきた間ずっと1つの役柄を 持ち役にし続けている人がいるということに不思議な感動を覚えてしまった。 (↑上へ)
99/08/22 「人間になりたがった猫」

(劇団四季)

高槻現代劇場

四季のファミリー・ミュージカル。とはいっても大人でも充分 楽しめる(というか、大人こそ楽しむべき)ステキな作品。たくさん笑って、最後はホロリ。セットも豪華 だし、料金はお手頃! そして私は主役のライオネルを演じた道口クンに参った!「思わぬ収穫」と言うと 失礼かもしれませんが、「夢醒め」のときの固いかんじが取れ、さわやか好青年に大変身!!!!  応援しちゃおっ!と決意。そしてセミナーにまで登場してくださって、つい彼ばかり見つめてしまいまし たわ・・・。だってシャツの胸元が微妙にはだけて・・・次はLKでシンバをやってほしい! しかし 道口クンがいくらかっこいいといって、やっぱりこの作品は川原さんっす! 惚れ直した。「イリヤ・ ダーリン」のときのラルゴ(だったかな、役名)でも、絶妙な味だった。なんだか「クレイジー」といい、 「イリヤ」といい、「人猫」といい、「ずーっと惚れていたのに、あとから急に現れた好青年に心の マドンナを持って行かれちゃう、不器用だが本当は根の優しい熱血漢」が多いねえ。セミナーでは 「ちょっと老眼」だと自らバラしてしまわれていましたが、いつまでも熱い川原さんが観たい! (↑上へ)
99/08/29 「ソング&ダンス」

(劇団四季)

四季劇場「秋」

私、S&Dは前の東京公演千秋楽以来! 「バリエーションズ」なるものがスゴイとの評判に、ずっと 悔しい思いをしてました。それに最近になってオリジナル・ミュージカルのナンバーも続々登場と きいて、期待感は最高潮・・・。そして期待にバッチリ応えてくれる舞台!(正直に言えば不満も。 それは「ユタ観たい病」とか「夢醒め観たい病」がひどくなっちゃったじゃないのっっ! という 不満)。印象に残ったことを細切れにですが書きますと、
・「生きているって素晴らしい」がこれだけじゃもの足りないよ〜。
・「ソウル・ギダユウ」、このメンバーも良いですね! ああ、ユタがみたいよ〜。
・「二人の世界」を男性が歌うのも良いもんだ。
・石丸さん、ヘアスタイル、かわいすぎる・・・。
・石丸さん、どうしちゃったの? 頑張りすぎてない?
・石丸さん、「二人の世界」での衣装は中華料理屋の店員さんみたい。
・佐野さん、誰もボールを回してくれないの? ひょっとして?
・荒川さん、しばらく見ぬ間にまた一段とお腹がスッキリ?!
・加藤さんの「バリエーションズ」、ウワサに違わぬかっこよさ。これを坂田さんが踊るところも観たい。
・野村さんの最後のメンバー紹介の声、カワイイ〜!!
とにかく、オリジナル・ミュージカルが入ったことで一段と魅力が増してる、S&D。2001年にはオリ ジナルミュージカルの新作が出そうだけど、その前に「四季のオリジナルミュージカル史を振り返る」 とでも題して、「夢醒め」「ユタ」を上演してほしいっ!  (↑上へ)
99/08/29 「レ・ミゼラブル」

帝国劇場

実は今公演、この千秋楽が「最初で最後」の観劇。新しいキャストの方をチェックするような 余裕はなかったのだが・・・。とにかく、観客の反応がすごかった。これが「レ・ミゼ」の楽 なのか! と思い知りました。私は2階後方の席だったのだけど、2階は(もちろん1階もでしょう)根っからのファンの熱気で開演前からなんともいえない雰囲気。 開演すると、咳払い一つ聞こえないし、誰も身じろぎする気配さえない。時折、オペラグラスが音もなくあちこちで上下するのみ。そしてすごい迫力の拍手。2幕からは嗚咽を我慢するような、すすり泣きのような音だけが至る所から聞こえる・・・・。こんなに多くのファンから愛されている演目もあんまりないよなあ、すごい力をもった作品なんだなあ、と実感。 キャストの皆さんの演技も素晴らしく、ああ、来て良かった、とつくづく思いました。 私はこの作品、ぜーんぶで5回目なんだけど、いつもよりもバルジャンのコゼットへの愛、そのコゼットを愛するマリウスへの思いに胸を打たれた。最近、恋人や夫婦の愛情よりも親が子を思う愛情によく泣かされるんですよねえ。年かな。あと、初めて2階席から見て気が付いたこと。回り舞台の回る速度!あんなに速く回されたら、絶対酔うわ・・・ 最後に、「飛天でもやってくれ〜!!!!!」 (↑上へ)

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