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読書日記   
(1998年分:No.11〜)
  • *ナンバーは、98年に読んだ本の通し番号です。

本のタイトル・著者(訳者)・出版社
感想
NO.11「ムーン・パレス」

ポール・オースター

(柴田元幸・訳 新潮文庫)

おもしろい!! 一気に読んでしまった。オースターもののなかでも一番おもしろい! 各章で趣がガラッと変わって それぞれとてもいいし。訳がまたしっくり来る。必読!
NO.12「眠り姫」

ダニエス・キイス

(早川書房)

D・キイスも息切れなのかなあ。あんまり面白くなかった。睡眠障害という目新しい 題材を扱っていると言うだけで、登場人物に深みがない。安っぽいサスペンスみたい。残念・・・
NO.13「犠牲(サクリファイス)への手紙」

柳田邦男

(文芸春秋)

96年に読んで衝撃を受けた「犠牲(サクリファイス)」の関連本。柳田邦男のエッセイ、読者からの手紙など。 あの本が私以外の多くの人にとっても大事な作品だったんだというのがわかった。
NO.14「ひとたびはポプラに臥す(1)(2)」

宮本輝

(講談社)

宮本輝がシルクロードを旅する紀行文。「宮本節」絶好調。彼だけが伝えることのできる本当のシルクロードの姿が 伝わってくる。
NO.15「個人的な体験」

大江健三郎

(新潮文庫)

「犠牲(サクリファイス)」のことを思い返しているうち、急にむくむくと大江健三郎の作品が読みたくなった。 なにから手をつけていいかわからなかった(昔、「芽むしり仔撃ち」を読んだだけ)のだけれどもこれが入門編的とどこかで読んだので。 文体は独特だし内容は重いし読後感はさわやかではないけれど、おもしろい!と思った。
NO.16「新しい人よ眼ざめよ」

大江健三郎

(講談社文庫)

エッセイなのか小説なのか不思議なかんじ! 「イーヨー」の話もとてもよかったけれど、少し興味のあった ウィリアム・ブレイクの話もとてもおもしろかった(難しいけど)。いいねえ、大江健三郎。
NO.17「恢復する家族」

大江健三郎

(講談社文庫)

続くよ、大江作品! こちらは比較的新しいエッセイ。題名通り家族の話が主。大江夫人の添えるイラストとの 相乗効果もあるしどちらかというと読みやすいし、気に入った。
NO.18「燃え上がる緑の木(第1〜3部)」

大江健三郎

(新潮文庫)

まだ続く、大江作品! 続けて読んだ中でもこの作品は秀逸。スケールといい、人物描写といい、主題の深さの表現方法と いい・・・。まるで目の前に緑の木が出現したかのような錯覚にさえ陥る。登場人物がみな魅力的だし、なんといってもそのグイグイ引っ張られるような ストーリーテリング! 底に流れるものはかなり難解なのに、いつのまにかすんなりと作品世界にはまっていた。凄い小説。
NO.19「インターネットはグローバルブレイン」

立花隆

(    )

最初の部分の、インターネットの実状や今後をわかりやすく分析した文章はすごく面白かった。でも中盤はただの「ホームページ紹介」 だったなあ。あれを本で読んでもやっぱりいまいちだよね(インターネット入門編としてはいいのかな?) 後半の対談はどれも良かった。
NO.20「死の病原体プリオン」

R・ローズ

(桃井健司、網屋慎哉・訳 草思社)

これは、私が大学院時代にお世話になった先生が巻末の解説を書いてらっしゃるので、その方から頂いて読みました。 プリオンといえば、狂牛病やなんかの原因といわれている不思議な物質。冒頭の人食の場面から、プリオン研究の壮烈さまで一気に読ませるけど、 後半はちょっと息切れなのかなというかんじ。もっとヨーロッパの畜産行政だとか食肉業界と政界の問題だとかに突っ込んで欲しかった。情報量 としては多いんだけど・・・。ハンバーガー好きな人は読まない方がよいかも。


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