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読書日記   
(1997年分:No.11〜24)
  • *ナンバーは、97年に読んだ本の通し番号です。

本のタイトル・著者(訳者)・出版社
感想
NO.24「ではまた明日」

西田英史

(草思社)

放映されていたテレビドラマの原作となった本。実際にガンでなくなった英史くんの日記が中心。こんなに若いのに、 こんなにしっかりしていたのに、病気というのはこわいと思うけど、でもこうやって人生の最後を充実させたいものだと心から思う。たやすい ことじゃないけど・・・。ああ、なんか私もいろいろがんばらなくては。
NO.23「墜落の夏」

吉岡忍

(新潮文庫)

Kazukiの推薦作!!*

この本を初めて読んだのは大学院生のとき、指導していただいていた助教授の先生の蔵書をお借りしたんだった。 あの日航機事故のノンフィクションなんだが、そのあまりの衝撃的な内容に驚いて何度も読み返したなあ。で、文庫になってたのを 知って自分でも買ってもう一度読んだというわけ。一つの事故で亡くなった多くの人と、この事故に関わったやはりたくさんの人。 この「人間」だけじゃなくて、ジャンボ機という巨大システム、あるいは世界中に広がる保険システム、などなど、本当に多くのことを 学ばせてくれる。必読じゃっ!
NO.22「焚火の終わり(上・下)」

宮本輝

(    )

輝さんの本は全部読む! と決めてからはや数年か・・・。このところの輝さんは、伏線をはるだけはって、結局「あれ?」という かんじで終わってしまう、消化不良気味のものがいくつかあるような気がするんだけど、これもそうだったな。相変わらずストーリー運びはうまいし ノートに書き写したくなる素敵な文章も多いんだけど、全体的になあ。惜しい。
NO.21「事故調査」

柳田邦男

(新潮文庫)

柳田邦男というと、ガン関係のもにのほうが最近は有名だけど、ちょっと前までは飛行機事故専門家みたいだったものに。 これは飛行機に限らず、産業事故なんかも含めてのドキュメント。製造業の会社に勤める私としても「なるほど〜」と思える部分が多かった。 ともすれば専門的すぎたりマニアックになったりするのに、柳田邦男はわかりやすく、くだけすぎずに説明するのがうまいね。そして「人」が ちゃんと見える。
NO.20「リヴィエラを撃て(上・下)」

高村薫

(新潮文庫)

Kazukiの推薦作!!*

ああ、もう私こういうの大好きっす。高村薫って天才だと思う。なんでこんなに外国の風土とかうまく書けるんだろう? 一言でまとめてしまうとスパイものなんだけど、IRA戦士や、ピアニストや、とっても魅力的なんだな、みんな。脇役まできめ細かく描写してる から、リアルかつ感動的なんだろうか。「神の火」もよかったけど、これもいいよ〜。
NO.19「我らが父たちの掟(上・下)」

スコット・トゥロー

(文芸春秋)

Kazukiの推薦作!!*

やるな、S・トゥロー! もうグリシャムはこの人に追いつけない。法廷サスペンスの枠を越えた素晴らしい文学作品。現代と60年代とを、また複数の主人公を交互に描く手法が大成功。不思議なくらい女性の心理が巧く描けている。登場人物の一人一人に手抜きすることなく生命を吹き込んでいて、前ページ隙がない。おすすめ。
NO.19「鉄道員(ぽっぽや)」

浅田次郎

(集英社)

Kazukiの推薦作!!*

言わずと知れたベストセラー。本の帯の宣伝文句に「人前で読まない方がよい」と書いてあるくらい泣けるとの評判。ほー、やってごらん、と電車の中で読んだ私が間違っていた。涙を止めるのが大変だったよ〜。くれぐれもみなさん、家でゆっくり読んでね。「あ、これもうすぐ泣かせる場面になるんちゃうの〜」というありがちな予兆がなく、すっと感動シーンに入るから、本当に参る。短編のはじめの一文がどれも素晴らしい。あー、読んでよかった。
NO.18「心臓を貫かれて」

マイケル・ギルモア

(村上春樹・訳 文芸春秋)

Kazukiの推薦作!!*

新聞の書評に取り上げられているのを見て、読んでみたくなった本。はじめのうちちょっと難しかったけど、あとはもう引き込まれまくり。宗教、親子・家庭、死刑制度。この本の中身はむちゃくちゃ濃いけど、よく著者自身がこの「濃さ」に耐えて本を書き上げたものだと、まずそれに感動してしまう。村上春樹の訳はとても良いように思った。必読。
NO.17「さらば国分寺書店のオババ」

椎名誠(新潮文庫)

重たい本が続いたので、軽く読み飛ばせる本が読みたくなっていたところ、この椎名誠の出世作が文庫になっていたので購入。文章が「若い」のにびっくり。ちょうどいい気分転換になりました。
NO.16「<死の医学>への日記」

柳田邦男(新潮文庫)

Kazukiの推薦作!!*

柳田邦男氏の、この手の本を読みあさってみることにした。読めば読むほど、私も何かしたい、何か…という気になってくるのだけれど。ああ、私も病気になっても強く生きたい。
NO.15「<死の医学>への序章」

柳田邦男(新潮文庫)

Kazukiの推薦作!!*

精神科医であった西川喜作医師のガンとの闘いぶりを縦軸に、日本のガンや「死」をめぐるさまざまな動きを横軸にしたノンフィクション。やはりこれから、「死の臨床」がもっともっとクローズアップされるのだろう。私は医師ではないけれど、こういう動きに参加してなにか役立つことができないだろうか…。
NO.14「大地の息づかいがきこえる」

スザンナ・タマーロ

(泉 典子・訳 草思社)

Kazukiの推薦作!!*

一晩で読んでしまった!!久々に「文学」の海におぼれた、というかんじ。各章ごとの色合いの変え方が絶妙だし、なんといっても最終章が素晴らしい。「救いにならない救い」ってものがあるんだなあ、と思ってしまいました。
NO.13「メディア買収の欲望」                           

J・アーチャー

(永井淳・訳 新潮文庫)

なんだよ、「ケインとアベル」と同じじゃん、この構成!と、文句を言いつつも、この人のうまさについつい引き込まれてしまいました。永井さんの訳も安心して読んでいられるしね。次回は是非新しい作風に挑戦してね、アーチャーさん。
NO.12「私刑」

P・コーンウェル

(相原真理子・訳 講談社文庫)

殺人鬼ゴールトとの対決が済んだばかりだと思ったら、たいへんだわ、スカーペッタも。だんだん、彼女の権限が大きくなってきて、話にまとまりがなくなっていくような気がするのは私だけ? 一応、FBIの顧問になったりして辻褄はあうんだが…。
NO.11「アドヴェント・カレンダー」

ヨースタイン・ゴルデル

(池田香代子・訳 NHK出版)

あいかわらずうまい、この人! ストーリーの組立がうまいよ。で、宗教色強い内容なのに、決して説教臭くないし、押しつけがましくもない。クリスマスのプレゼントの最適な本かも。


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