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●安野慎司 Shinji Yasuno |
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永遠も半ばを過ぎて、未完成の自画像 194.0×130.3cm カンヴァスに油彩 2024 |
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澄み透った夜 91.0×72.7cm カンヴァスに油彩 2024 |
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Rika 194.0×130.3cm カンヴァスに油彩 2023 |
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宿命 116.7×91.0cm カンヴァスに油彩 2023 |
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ここでないどこか 41.0×31.8cm カンヴァスに油彩 2024 |
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違うことばを持つ人たち 31.8×41.0cm カンヴァスに油彩 2024 |
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ジョン・カサヴェテスの肖像 91.0×72.7cm カンヴァスに油彩 2023 |
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線で描かれた老人 33.3×24.2cm パネルに紙、鉛筆、油彩 2023 |
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数字のある白い風景 45.5×38.0cm カンヴァスに油彩 2024 |
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室内 31.8×41.0cm カンヴァスに油彩 2024 |
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リズム&ブルースの長い歌 91.0×72.7cm カンヴァスに油彩 2023 |
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ほおずえ 27.3×22.0cm ドンゴロスに油彩 2023 |
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足音のバラッド 24.2×33.3cm カンヴァスに油彩 2023 |
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昨日 今日 明日 91.0×72.7cm カンヴァスに油彩、木炭 20234 |
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ここではないどこか2 45.5×38.0cm カンヴァスに油彩 2023 |
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ピアノ男 45.5×38.0cm カンヴァスに油彩 2024 |
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ひとり 24.2×33.3cm カンヴァスに油彩 2023 |
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闘って死ぬ夢 24.2×33. 3cm カンヴァスに油彩 2024 |
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Sou 24.2×33.3cm カンヴァスに油彩 2023 |
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口笛を吹きながら 22.0×27.3cm パネルに油彩 2023 |
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NY 33.3×24.2cm カンヴァスに油彩 2024 |
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才気 18.0×14.0cm カンヴァスに油彩 2023 |
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存在 24.2×33.3cm カンヴァスに油彩 2024 |
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木炭で描かれた女 91.0×72.7cm カンヴァスに油彩、木炭 2024 |
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プーケット島の夜 |
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必ず朝が夜になるように 41.0×31.8cm カンヴァスに油彩 2023 |
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ノスタルジー 162.0×130.3cm カンヴァスに油彩 2023 |
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ハワイの夢 33.3×24.2cm カンヴァスに油彩 2024 |
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夕景のビル群 33.3×24.2cm カンヴァスに油彩 2024 |
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うらら 31.8×41.0cm カンヴァスに油彩 2023 |
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新しい過去 24.5×41.0cm カンヴァスに油彩 2023 |
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Showa 24.2×33.3cm カンヴァスに油彩 2023 |
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指揮者 41.0×31.8cm パネルに油彩、クレヨン 2023 |
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■展覧会テキスト[Text] |
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「フィジカル・ペインティング」 平田剛志(美術批評) アナログメディアのことを「フィジカル」と言う。紙の本やフィルム、レコード、カセットテープなどフィジカル(実体)をもったメディア(媒体)のことである。デジタルが主流の現代だが、再び注目を浴びている。 一方、視覚芸術である絵画もまた絵の具など物理的な素材を用いて制作されるフィジカルメディアである。近年では、タブレット端末やVR(仮想現実)なども用いられているが、物質性と身体性の混合が絵画の特徴だろう。 だが、現代絵画ではコンセプト(思考)やデータの描画、変換が中心となってはいないか。鑑賞者が絵画に見るのはデジタル由来のイメージであり、そこに描き手の身体が不在であることも多い。 安野慎司の絵画は、フィジカルに特徴がある。安野は、これまで油彩による具象的な人物や風景から抽象画、雑誌や新聞記事を切り貼りしたコラージュ、水彩ドローイングまでさまざまな絵画を制作してきた。荒々しいストロークや躍動的な色彩が迸る画面は、鑑賞者を圧倒するような絵画的衝動がある。 安野の絵画の魅力はどこにあるのだろうか。その一つは、2023年の個展コメントにある「筆を動かし目の前に現れる形や色とそれらに対する反射的な感覚判断のみに集中する」という描画姿勢だろう。フリー・ジャズの即興演奏で用いられるインタープレイ(相互作用)にも通じるイメージやテクスチャーの生成に応答していく即興性の美学である。 かつて安野は展覧会場で、自身が所有するレコードプレーヤーを持ち込み、昭和歌謡からジャズ、クラシックまでさまざまなジャンルのレコードをかけ、会期中には展示替えを行い、構成を変えていったという。レコードの溝には音が刻まれているが、安野の絵画は絵の具と身体との瞬発的な応答と痕跡が記録(record)された絵画なのだ。 だが、安野の筆致の激しさが「熱さ」に還元されるわけではない。筆者には、熱さと反対の静けさも同時に感じるからだ。つまり、安野の絵画には画面の物質性と知覚に矛盾がある。その矛盾は、身体的な絵画行為でしか発生し得ない偶然性や揺らぎを含んだ重層的な世界だ。安野の絵画に刻まれた複雑な絵の厚みをいま身体で体感してほしい。 |
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■安野慎司 コメント [Artist Statement] |
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ほどほど長く生きていると、泣くことでしか超えられない夜がどうしてもある。 傷つき、心がズタズタになった夜だった。 絵を描く気も失せて、描きたくないというところまでいった。 人の心はなんて正直だ。 そんな夜が続いたある日、そんな時こそ描くべきだと筆をとる。 描くことができない絵、描きたくないときの絵が出来る。 どんな状況でも絵は描けるものだと知った。 やはり人間は「心」で生きていると実感した。 そんな時こそやれば良い。やるだけだ。ほかに道はない。 今直面していること、やりたくないこと、それをやればいい。 いやでも、傷ついてもやればいい。それだけのこと。 やれば、描けば、なにかになる。 本当に自分を救えるのは自分だけである。 目の前にあるもの、手のなかにあるもの、さわれるもの、話せる相手、毎日描く絵、そんな五感を通して 関わるものたちに、自分の心が温まる。温かいことが、すなわち生きている証拠だ。 もうすぐ春が巡ってくる。 |
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■略歴 [Artist Biography] |
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1970 大阪府生まれ 1995 大阪芸術大学芸術学部美術学科卒業 ・個展 1995 AD&A gallery(大阪) 1998 信濃橋画廊 apron(大阪) 2007 純喫茶アナログ展(@RAS HAIR・大阪) 2014 荒野(GALLERY Ami-Kanoko・大阪) 2015 NEW WORKS(GALLERY Ami-Kanoko・大阪) 2017 道つくる(GALLERY Ami-Kanoko・大阪) 2018 木を見て森を見ず(GALLERY Ami-Kanoko・大阪) 2020 このまま行け!!(GALLERY Ami-Kanoko・大阪) 2021 小品展2017−2021(Oギャラリーeyes・大阪) 2022 Oギャラリーeyes(大阪) 2023 Oギャラリーeyes(大阪) ・グループ展 1998 A POSTROPHE ART PART 5(ギャラリー石彫・兵庫) 2000 プライマリー
ステートメントV(Oギャラリーeyes・大阪) 2000 16人の基展(画廊ぶらんしゅ・大阪) 2001 21世紀の表現 ART IN ART JAPAN(姫路市立美術館・兵庫) 2001 A POSTROPHE ART PART 8(ギャラリー石彫・兵庫) 2004 無限の源(尼信博物館・兵庫) 2021 間際の美(Oギャラリーeyes・大阪) 2022 第3回タガワアートビエンナーレ「英展」(田川市美術館・福岡) |
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