中小路萌美 Moemi Nakakoji 「まなざしのゆくえ」

 

たらんとと

97.0×130.3cm カンヴァスに油彩 2023

むぺし

130.3×162.0cm カンヴァスに油彩 2023

ののこ

38.0×45.5cm カンヴァスに油彩 2023

らてい

14.0×18.0cm カンヴァスに油彩 2022

のーつ

60.6×72.7cm カンヴァスに油彩 2022

ふすた

97.0×130.3cm カンヴァスに油彩 2022

れれら

22.0×27.3cm カンヴァスに油彩 2023

さんと

14.0×18.0cm カンヴァスに油彩 2023

せおて

24.2×33.3cm カンヴァスに油彩 2023

りま

15.8×22.7cm カンヴァスに油彩 2023

 

 ■中小路萌美 コメント  [Artist Statement]

「環世界(Umwelt)」説というものがある。

 

これは大きな世界の中に生物が存在し、同じものを同じように見ているというわけではなく、個々の生物がそれぞれの発達した感覚器官によって独自に捉え構築した世界としての環境が無数にあるというものである。

 

犬や鳥など他の生物の世界は私たちが構築した世界とは大きく違うだろうが、もしかすると同じ人間同士であってもそれぞれ見えている世界は違うのかもしれない。

 

見ることを意識せずぼんやりと全体を眺めているような時、形の意味がわからず不可解なものが見えることがある。

単に見間違えただけかもしれないが、その瞬間、別せかいをみたような感覚になるのだ。

それは自分の環世界(Umwelt)の端にほんの少し「なにか」が触れたからなのかもしれない。

なにかがいる別せかいとは、まなざしが風景を通り越した向こう側、自分が知覚している世界のその先にある。

 

まなざしや感覚によって世界を構築しながら無意識に風景を通り越し、

何かに触れ知覚しては(あるいは知覚せずに)、新たな世界を知り(あるいは知らずに)、また遠くを見る。

この一連の営みは、私だけでなく誰もが日常的に常に繰り返し行っているのではないだろうか。

 

自身の感覚で受け止めた世界は、他の人とは何かが違う、ズレや歪み、あるいは鮮明な部分がありながら、層のように積み重なり厚みのある空間が構築されているのだろう。

世界(せかい)は人の、生物の数だけある。

 ■略歴  [Artist Biography]

1988 兵庫県生まれ

2011 京都造形芸術大学芸術学部美術工芸学科油画コース卒業

2013 愛知県立芸術大学大学院美術研究科博士前期課程油画版画領域修了

 

・個展

2012 それがあるような気がしてる(GALLERY SUZUKI・京都)

2013 第47 L'ESPOIR 2013 新人選抜展(スルガ台画廊・東京)

2014 Shift Cube Vol.25「空中のあお」(文化フォーラム春日井・愛知)

2014 踊るのをみていた(florist_gallery N・愛知)

2014 宝石になるまえに(Oギャラリーeyes・大阪)

2014 夜のない絵(Oギャラリー・東京)

2015 夜のない絵(Oギャラリーeyes・大阪)

2015 こどものようなあしたへ(gallery N・愛知)

2015 2回目のかたち(GALLERY SUZUKI・京都)

2016 色と形のこと(Oギャラリーeyes・大阪)

2016 あいだ(gallery N・愛知)

2017 みること(Oギャラリーeyes・大阪)

2018 かたちのいのち(Oギャラリーeyes・大阪)

2018 ゆらぎのあと(gallery N 神田社宅・東京)

2019 ただようもの(Oギャラリーeyes・大阪)

2020 小品展 20182020Oギャラリーeyes・大阪)

2020 3cm前のせかい(gallery N・愛知)

2021 境界のかたち(Oギャラリーeyes・大阪)

2022 かたちのいるところ(Oギャラリー・東京)

2022 なにかが何かになる前(gallery N 神田社宅・東京)

 

・グループ展

2010 めばえ 京都造形芸術大学学科優秀作品選抜2010

Galerie Aube・京都)

2011 設楽研究室「絵の回路」(市民ギャラリー矢田、Gallery G・愛知)

2012 Woodland Gallery 2012(みのかも文化の森・岐阜)

2012 460人展(市民ギャラリー矢田・愛知)

2012 清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレ

(清須市はるひ美術館・愛知)

2012 設楽研究室「絵の回路」

(愛知県立芸術大学サテライトギャラリー、Gallery G・愛知)

2012 ORA vol.4Court Gallery KUNITACHI・東京)

2012 美術系学生選抜展 美系優秀【ビケイユウシュウ】2012

(文化フォーラム春日井・愛知)

2013 トーキョーワンダーウォール公募2013入選作品展

(東京都現代美術館・東京)

2013 トゥールビヨン11Oギャラリーeyes・大阪)

2014 4clover(スルガ台画廊・東京)

2014 KUAD graduates under30 selectedGalerie Aube・京都)

2015 世界と世界を交換する (西会津国際芸術村・福島)

2015 P_P_P_P(市民ギャラリー矢田 第3展示室・名古屋)

2016 こととか(西会津国際芸術村・福島)

2016 HOTEL ANTEROOM KYOTO 5floor 568

HOTEL ANTEROOM KYOTO・京都)

2017 シェル美術賞展2017(国立新美術館・東京)

2018 第5回アラタパンダン展

(クリエイティブセンター大阪 名村造船所跡地・大阪)

2018 輝いて麗しの油絵具(Oギャラリーeyes・大阪)

2019 CBC翔け「ルーキー」展 vol.3(松坂屋名古屋店 美術画廊・愛知)

2020 sanwacompany Art Award/Art in TheHouse 2020

(サンワカンパニー東京ショールーム・東京)

2020 設楽研究室「絵の回路」

(愛知芸術文化センター アートスペースX・愛知)

2021 SICF×Spiral Online Store -view-(スパイラルエスプラナード・東京)

2021 Pictorially yours,(表参道画廊・東京)

2021 REAL by ArtSticker Shanghai -未来可期的日本新锐艺术-

(上海梅龍鎮伊勢丹 1F STAGE5F IKASAS上海旗艦店・中国)

2021 遮りの景象−ソノムコウヘ(Oギャラリーeyes・大阪)

2022 『Spinout Hours〜失われた2時間〜』The Chain Museum×中小路萌美(NEWoMan YOKOHAMA・横浜)

2022 FACE2022SOMPO美術館・東京)

2022 ギャラリーへ行こう(数寄和・東京)

2023 FACE2023SOMPO美術館・東京)

 

・受賞

2011 京都造形芸術大学卒業制作展(学長賞)

2012 清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレ(佳作)

 

・参考文献

大島徹也:「中小路萌美 作品20172019」リーフレット(テキスト)

千葉真智子:「NAKAKOJI Moemi 3cm前のせかい」リーフレット(テキスト)

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