四間丁 愛 Megumi Shikencho

 

枠の中に見える景色

41.0×31.8cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

地下道の公衆電話

45.5×38.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

船の町

41.0×31.8cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

本屋での後姿

41.0×31.8cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

修理業者?

41.0×31.8cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

探し物

38.0×45.5cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

エレベーター前にて

41.0×31.8cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

お手洗いにて

45.5×38.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

海洋

41.0×31.8cm  カンヴァスにアクリル絵具2023

眼科の待合室

45.5×38.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

ファーストフード店前

27.3×22.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2023

 

 ■四間丁 愛 コメント  [Artist Statement]

つい五分前にすれ違った人の顔さえ曖昧である。

 

さっきモチーフに良さそうな人を見たような気がする。

が、そこからぼんやりとしか思い出せない。

確かこんな髪型、服装だった、こんな仕草をしていた気がする。

 

曖昧な情報を一つ一つ確認していき、そこにあったであろうパーツを組み立て絵を完成させる。

手探りで探し出す過程、人という形に思いを巡らすのが面白い。

頭の中で輪郭をなぞり、拡大、縮小を繰り返し、曖昧な情報を配置していく。

これまでそのようにして作品を制作してきた。

 

モチーフとなったすれ違った人は殆どの場合、二度と会うことはないだろうが、

私もその人にとってすれ違っただけの二度と会うことのない人だ。

コミュニケーションがあったとまでは言えないが、そこには見られ、見たという相互関係が発生している。

最近はマスクを外している人も増え、顔全体を認識できるようになった為か、人に改めて目が行くことが増えた。

同時に、マスクを外した自分自身もどこか誰かの目の端に映り込んだりしているのだろう。

安部公房の「箱男」という小説の中で「見ることは愛、見られることは憎悪がある」という一文が出てくるが、描きながらその言葉が浮かぶ。

しかし同時に見ることはできているのか、とも思う。

ちゃんと見たいのか、曖昧にしておきたい自分もいたりする。

 

※引用文献:内田百 著『第一阿房列車』(新潮社)

 ■略歴  [Artist Biography]

1989 富山県生まれ

2013 京都精華大学芸術学部版画コース卒業

2015 京都精華大学大学院博士前期課程芸術研究科版画分野修了

 

・個展

2014 Galleryはねうさぎ(京都)

2017 Oギャラリーeyes(大阪)

2018 Oギャラリーeyes(大阪)

2019 ギャラリー恵風(京都)

2019 Oギャラリーeyes(大阪)

2020 Oギャラリーeyes(大阪)

2021 ギャラリー惠風(京都)

2022 Oギャラリーeyes(大阪)

 

・グループ展

2013 KINOPRINT 2013GALLERY ARTISLONG・京都)

2013 関西八芸術大学版画ポートフォリオ展(石田大成社文化ホール・京都)

2013 学生ヨル会議@アートch 持ち腐れだと、誰が言った。展

(つくるビル・京都)

2013 第38回全国大学版画展(町田市立国際版画美術館・東京)

2014  SEIKA CERAMICS + PRINTMAKING(ギャラリー恵風・京都)

2014 第39回全国大学版画展(町田市立国際版画美術館・東京)

2015 what I've chosen | what I chose vol.3

(成安造形大学ギャラリーアートサイト・滋賀)

2015 New Print Artist 2015Gallery Jin Esprit+・東京)

2015 セマンティックポートレイト3Oギャラリーeyes・大阪)

2016 繕いの光景V−Beyond the imagination and reality

Oギャラリーeyes・大阪)

2017 icon いま、人を描く。岡本里栄・四間丁愛

(成安造形大学ギャラリーアートサイト・滋賀)

2018 堅田*はまさんぽ〜アートでまち歩き〜

(堅田浜通り商店街および周辺・滋賀)

2020 日韓友好版画展(兵庫県立美術館ギャラリー棟3階・神戸)

2021 アナタと私のねじれた世界(Oギャラリーeyes・大阪)

2023 Still life−静物は沈黙を容認しない(Oギャラリーeyes・大阪)

 

・その他

2016 宵のサロン第16回「人―すがた しぐさ こころ」にあわせて展示

(岡山大学 Junko Fukutake Hall・岡山)

 

・参考文献

「版画芸術」No.169 秋号「特集リトグラファー25人」(作品紹介)

安河内宏法:「icon いま、人を描く。岡本里栄・四間丁愛」展 記録冊子(テキスト)

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