|
|
●中小路萌美 Moemi Nakakoji 「境界のかたち」 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
をみし 53.0×65.2cmカンヴァスに油彩2021 |
|
|
|
おこの 45.5×53.0cm カンヴァスに油彩 2021 |
|
|
|
ふるわ 130.3×162.0cm カンヴァスに油彩 2021 |
|
|
|
みみみ 31.8×41.0cm カンヴァスに油彩 2021 |
|
|
|
つうづ 130.3×162.0cm カンヴァスに油彩 2021 |
|
|
|
ていと 112.0×145.5cm カンヴァスに油彩 2021 |
|
|
|
もにて 31.8×41.0cm カンヴァスに油彩 2021 |
|
|
|
えりや 14.0×18.0cm カンヴァスに油彩 2021 |
|
|
|
いるるえ 22.0×27.3cm カンヴァスに油彩 2021 |
|
|
|
こへ 14.0×18.0cm カンヴァスに油彩 2021 |
|
|
|
■中小路萌美 コメント [Artist Statement] |
|
絵の中のかたちは風景が元になっており、きっぱりとした直線やうねうねした曲線、もやのようなものと様々です。私はこれらを「むにゃむにゃしたもの」と呼んでいます。このむにゃむにゃしたものは沢山の再構成を繰り返して生まれたものですが、風景の中にあった形そのものが変化しただけではなく、余白みたいなものが混ざっています。 風景を一箇所からみると遠くのものも近くのものも同時に見えてはいるけれど、本当はそれぞれがはるか彼方にあって、その距離をぎゅっと圧縮した時に滲み出るなにか、それが「余白」であり、言い換えるなら間(あわい)のようなものでしょうか。 少し話はずれますが、描き始めるきっかけが風景であることは必ずしも重要ではないと言ってきましたが、私が静物や人物といった別のモチーフでは大きさや距離が足りないと感じていたのはこうした理由かもしれません。余白が足りないのです。 余白は形の周りにまとわりついていますが、徐々にゆらゆらと形を溶かし、融合し、大きなヴォリュームへと移行します。すべてのかたちは等しく、フラットになることが私の絵では重要です。 ミシェル・テヴォー(1936−)はセザンヌの作品について次のように記しています。 「個々の事物はその固有の存在によってではなくネガとして、つまり、それではないものの全体、それが否定するもの、隣接する諸々の事物へと送り返されるアレルギー反応によって決定される。隣接される事物は、この個々の事物を無として取り囲み周辺へと眼差しを引き寄せるのだが、こうして次にそれ自体が照準点となると今度は自らの姿をくらませてしまうのである」 (ミシェル・テヴォー『不実なる鏡−絵画・ラカン・精神病』より) このアレルギー反応をひきとめるために直線を、促すために曲線を、解放するためにモヤを使い分け、結果むにゃむにゃしたものになっているような気がします。 境界のかたちとは、形そのものであり、余白でもあるのです。 ※引用文献:ミシェル・テヴォー『不実なる鏡−絵画・ラカン・精神病』 岡田温司/青山勝 訳(人文書院)1999年 |
|
■略歴 [Artist Biography] |
|
1988 兵庫県生まれ 2011 京都造形芸術大学芸術学部美術工芸学科油画コース卒業 2013 愛知県立芸術大学大学院美術研究科博士前期課程油画版画領域修了 ・個展 2012 それがあるような気がしてる(GALLERY SUZUKI・京都) 2013 第47回 L'ESPOIR 2013 新人選抜展(スルガ台画廊・東京) 2014 Shift
Cube Vol.25「空中のあお」(文化フォーラム春日井・愛知) 2014 踊るのをみていた(florist_gallery N・愛知) 2014 宝石になるまえに(Oギャラリーeyes・大阪) 2014 夜のない絵(Oギャラリー・東京) 2015 夜のない絵(Oギャラリーeyes・大阪) 2015 こどものようなあしたへ(gallery N・愛知) 2015 2回目のかたち(GALLERY SUZUKI・京都) 2016 色と形のこと(Oギャラリーeyes・大阪) 2016 あいだ(gallery
N・愛知) 2017 みること(Oギャラリーeyes・大阪) 2018 かたちのいのち(Oギャラリーeyes・大阪) 2018 ゆらぎのあと(gallery N 神田社宅・東京) 2019 ただようもの(Oギャラリーeyes・大阪) 2020 小品展 2018−2020(Oギャラリーeyes・大阪) 2020 3cm前のせかい(gallery N・愛知) ・グループ展 2010 めばえ 京都造形芸術大学学科優秀作品選抜2010 (Galerie Aube・京都) 2011 設楽研究室「絵の回路」(市民ギャラリー矢田、Gallery G・愛知) 2012 Woodland
Gallery 2012(みのかも文化の森・岐阜) 2012 460人展(市民ギャラリー矢田・愛知) 2012 清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレ(清須市はるひ美術館・愛知) 2012 設楽研究室「絵の回路」 (愛知県立芸術大学サテライトギャラリー、Gallery
G・愛知) 2012 ORA vol.4(Court Gallery KUNITACHI・東京) 2012 美術系学生選抜展 美系優秀【ビケイユウシュウ】2012 (文化フォーラム春日井・愛知) 2013 トーキョーワンダーウォール公募2013入選作品展 (東京都現代美術館・東京) 2013 トゥールビヨン11(Oギャラリーeyes・大阪) 2014 4clover(スルガ台画廊・東京) 2014 KUAD graduates
under30 selected(Galerie Aube・京都) 2015 世界と世界を交換する (西会津国際芸術村・福島) 2015 P_P_P_P(市民ギャラリー矢田 第3展示室・名古屋) 2016 こととか(西会津国際芸術村・福島) 2016 HOTEL ANTEROOM KYOTO
5floor 568 (HOTEL ANTEROOM KYOTO・京都) 2017 シェル美術賞展2017(国立新美術館・東京) 2018 第5回アラタパンダン展 (クリエイティブセンター大阪 名村造船所跡地・大阪) 2018 輝いて麗しの油絵具(Oギャラリーeyes・大阪) 2019 CBC翔け「ルーキー」展 vol.3(松坂屋名古屋店 美術画廊・愛知) 2020 sanwacompany Art Award/Art in TheHouse 2020 (サンワカンパニー東京ショールーム・東京) ・受賞 2011 京都造形芸術大学卒業制作展(学長賞) 2012 清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレ(佳作) ・参考文献 大島徹也:「中小路萌美 作品2017〜2019」リーフレット(テキスト) |
|
|