●Tourbillon 18(トゥールビヨン18 Part 1

 

 

 ■展覧会趣旨 [Purpose of Exhibition]

トゥールビヨン(tourbillon:フランス語で“うずまく”)と題されたこの展覧会は、現在の様々な動向に視野を向けながら、社会の中での関係性や可能性を探り、絵画という媒体の中で求心的に模索することで、自らの方向性や在り方を力強く示そうとする若手作家に注目し展覧会を構成します。

【トゥールビヨンは、時計の仕組みでテンプや脱進機を丸ごと回転させて、重力による負担を低減させるシステムの名称です。普段、重力の束縛から逃れることが出来ない日常から、わずかでも解放されるような感覚を喚起出来ればという願いからこのタイトルが付けられました】

OギャラリーeyesO Gallery co., ltd.

 

 進士三紗 Misa Shinshi

Fragments #19

45.5×45.5cm×9点 パネルに油彩 2020

Fragments #5

45.5×45.5cm パネルに油彩 2020

Crossing #3

100.0×80.3cm パネルに油彩 2020

Crossing #2

27.2×22.0cm パネルに油彩 2020

Crossing #1

27.2×22.0cm パネルに油彩 2020

Piece

20.0×20.0cm パネルに油彩 2020

 

 ■進士三紗 コメント  [Artist Statement]

ヒトはどうして、自分と同じ(ように見える)ものを好み、良しとするのか。違いを恐れ、排除しようとするのか。誰一人として、同じ人生を歩み、同じことを考える人はいないのに。私が「形」に興味を持った20歳の頃はそんなことばかり考えていた。他者から浴びせられる偏見や同調圧力に嫌気がさしていた頃だった。

同時期、自然の作用によって形成され丸みを帯びる石が、人の対人社会における自己形成に重なるように感じ、魅力的に思ったことをきっかけに、石をモチーフにした絵を描き始めた。3回生までは石それぞれの形を多角的に観察、分析。実際に石にグリッドを照射したものをドローイングしたり、石にできる影の形を抽出し、石の模様、輪郭の要素を合わせて構成した制作を行なってきて、一年前からは流動的な集合体としての石の表現を探求している。

今展示では本年3月以来コロナ禍で実感した、人間社会における接続の分断を石に投影し、離れること(移動と分断)を意識した絵作りを試みた。これまでの「稜線の線」による表現に加え、唐突に途切れ、偶然(或いは意図的に)繋がる図の揺らぎを意識することで、より流動的で複雑な画面作りに挑戦している。

 ■略歴  [Artist Biography]

1998 京都市生まれ

現在 京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻在籍

 

・個展

2019  LINDA HOSTEL 106 (大阪)

2020  河岸ホテル (京都)

 

・グループ展

2018 なんか一人となんか二人(ANTIQUE belle GALLERY・京都)

2018 17.(京都市立芸術大学校内・京都)

2019 オクトーバースタジオ写真研究会大展覧会(C.A.P.・神戸) 

 

 大橋風人 Kazato Ohashi

キャラクターと図形

116.7×116.7cm カンヴァスにアクリル絵具、鉛筆 2020

不確かな存在11

162.0×130.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2020

砂場、貝殻の硬い匂い

53.0×45.5cm カンヴァスにアクリル絵具 2020

ふにゃふにゃのわにとふたりきり

53.0×45.5cm カンヴァスに油彩 2020

砂場、貝殻の硬い匂いの一部

18.2×25.7cm 紙にマスキングテープ、アクリル絵具 2020

 ■大橋風人 コメント  [Artist Statement]

絵は不確かな存在だ。

描くまで何もわからないし描いてもわからない。

モチーフやコンセプトは絵を知るための仲介者に過ぎない。

例えばモチーフを描くということはディテールや本質を捉えるということだが、そのディテールや本質はモチーフでしかない。もっとダイレクトに絵と向き合わなければならない。

絵は神さまや信仰されるものに近いもの。

私たちは神さまの日常生活を想像できたとしても理解まではできない。

絵を望みながら描くことは不可能であり、毎回現れるものでもない。

わたしは絵を大切したいがそれよりも、とりくむことを毎回大切にし、

描くたびに顔を出す絵の片鱗を追い求めたい。

 ■略歴  [Artist Biography]

1999 兵庫県生まれ

2020 京都嵯峨美術短期大学美術学科美術分野洋画・現代アート領域卒業

 

Oギャラリーeyes HOME