岡本里栄 Rie Okamoto 「Cast-off skin

 

Mizar and Alcor

100.0×54.0cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

Green coat

27.3×22.0cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

Hi there.

45.0×37.5cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

Give me a hug.

160.0×100.0cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

Hows things?

41.0×31.8cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

See you in the morning.

100.0×202.3cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

Should I be quiet?

199.0×120.3cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

I dropped something.

45.0×32.2cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

Blue socks

14.8×10.0cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

Break a leg.

41.0×31.8cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

Blue bag

17.0×11.1cm ユポ紙に水性アルキド樹脂絵具 2020

 

 ■岡本里栄 コメント  [Artist Statement]

わたしをわたしとして規定することはとても難しいことです。難しいと言うより生物学的に突き詰めると自己を立証することはできないそうです。

 

 しかし、わたしたちは個々に存在して自己を承認して生きています。哲学者の鷲田清一氏は「想像された自己の身体像こそがわたしたちが身にまとう最初の衣服であるとすると、衣服はもはやわたしたちの存在の覆いなのではありません。それなしにわたしたちはじぶんの存在を確定できないわけですから、それはむろん、わたしたちの存在の継ぎ目ないしは蝶番とでも言うべきものです。」と著書の中で述べています。

 明確な輪郭を持たない身体は衣服が存在の継ぎ目になり、曖昧ながらもわたしをわたしたらしめるのです。その衣服が身体から離れたとき、そこには身体は存在するのでしょうか。

 当然、脱ぎ捨てた衣服に私の身体は触れてはいないのですが、その抜け殻になった衣服にはどうも身体がまだ共に在るような気がしてならないのです。着ていた痕跡が残っている衣服はわたしだったか、今もわたしなのか。

線を引くことの難しい境界を探るように抜け殻としての衣服を描いています。

 

※引用文献:鷲田清一 著(2012)「ひとはなぜ服を着るのか」筑摩書房

 ■略歴  [Artist Biography]

1988 滋賀県生まれ

2011 成安造形大学造形学部造形美術科洋画クラス卒業

2012 成安造形大学芸術学部芸術学科美術領域洋画コース研究生修了

2014 京都精華大学芸術研究科博士前期課程洋画領域修了

 

・個展

2010 選抜個展シリーズvol.7(成安造形大学コンテンポラリーギャラリー・滋賀)

2012 目を凝らす:よく見えない(Gallery PARC・京都)

2015 Oギャラリーeyes(大阪)

2017 Oギャラリーeyes(大阪)

2018 Oギャラリー(東京)

 

・グループ展

2009 シェル美術賞展2009(代官山ヒルサイドフォーラム・東京)

2009 第63回 滋賀県美術展覧会(滋賀県立近代美術館・滋賀)

2010 2010京展(京都市美術館・京都)

2010 トーキョーワンダーウォール2010公募(東京都現代美術館・東京)

2010 Art and Critique 2010 -Extension-

(成安造形大学ギャラリーアートサイト・滋賀)

2010 第23回 美浜美術賞展(福井市立美術館・福井 ほか)

2011 See Here!Gallery PARC・京都)

2011 2011京展(京都市美術館・京都)

2011 Art Auction STORYvol.2(関西日仏学館・京都)

2011 Art Auction STORYvol.3(同志社大学 寒梅館・京都)

2012 EXHIBITION SHOUKAgalerie16・京都)

2012 FAD Fair(アートコンプレックス・センター・東京)

2012 同志社美術館(同志社大学 今出川校・京都、他)

2012 PHANTASMAAntenna Media・京都)

2012 ARTCOM2012(けいはんな記念公園・京都)

2013 京都府美術工芸新鋭展 2013京都美術ビエンナーレ

(京都府京都文化博物館・京都)

2013 2013京展(京都市美術館・京都)

2013 科学のあとに詩をかくこと(galerie16、京都精華大学・京都)

2014 私達の呼吸は浅い -Never forget our breath-galerie16・京都)

2014 オープンスタジオ(共同スタジオpunto・京都)

2014 Semantic portrait 2Oギャラリーeyes・大阪)

2015 Sign of HappinessAntenna Media・京都)

2015 Studio Exhivisit 2015 punto open studio

(共同スタジオpunto・京都)

2015 what Ive chosenwhat I chose vol.4

(成安造形大学【キャンパスが美術館】ギャラリーアートサイト・滋賀)

2016 みんなみにいく み・な・み・く エキシビション

(ヒスロム作業場[仮称・東九条長屋]・京都)

2016 punto open studio(共同スタジオpunto・京都)

2016 びわ湖☆アートフェスティバル 次世代文化賞受賞者展

(滋賀県立近代美術館ギャラリー・滋賀)

2016 22回 新進芸術家美術展

(草津市立草津クレアホール・展示ホール・滋賀、他)

2017 punto open studio(共同スタジオpunto・京都)

2017 icon いま人を描く。岡本里栄・四間丁愛

(成安造形大学【キャンパスが美術館】ギャラリーアートサイト・滋賀)

2017 びわ湖☆アートフェスティバル次世代文化賞受賞者展

(草津クレアホール・滋賀)

2017 第23回新進芸術家美術展

(草津市立草津クレアホール・展示ホール・滋賀、他)

2017 WAC(ギャラリー菊・大阪)

2018 punto open studio(共同スタジオpunto・京都)

2018 ART FESTIVAL BORDER!(みやこめっせ・京都)

2018 第24回新進芸術家美術展

(草津市立草津クレアホール・展示ホール・滋賀、他)

2019 FACE2019 損保ジャパン日本興亜美術賞

(損保ジャパン日本興亜美術館・東京)

2019 さとやま−ギャラリ(Gallery OUT of PLACE NARA・奈良)

2019 第25回 新進芸術家美術展

(草津市立草津クレアホール・展示ホール・滋賀、他)

2019 punto practice/study/exercisegalerie16・京都)

2019 やまあそびvol.4野外絵画作品展「絵描きが山に行く理由」

(同志社大学経済学部 里山きゃんぱす・奈良)

2020 Wunderkammer (ヴンダーカンマー/驚異の部屋)

GOOD NATURE STATION 4F Gallery・京都)

 

・受賞

63回滋賀県美術展覧会(芸術文化祭賞)

23回美浜美術賞展(準大賞)

京都市美術館開館80周年記念展 2013京展 洋画部門(京展賞)

平和堂財団平成26年度芸術奨励賞 美術部門(芸術奨励賞)

平成27年度滋賀県文化賞(次世代文化賞)

 

・参考文献

安河内宏法:「icon いま、人を描く。岡本里栄・四間丁愛」展記録冊子(テキスト)

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