野村真弘 Masahiro Nomura

 

星、または飛蚊症(これから吹雪くかも)

162.0×194.0cm カンヴァスに油彩 2020

星、または飛蚊症

162.0×194.0cm カンヴァスに油彩 2019

星、または飛蚊症(山際の明かり)

91.0×91.0cm カンヴァスに油彩 2020

星、または飛蚊症(山際の明かり)

91.0×91.0cm カンヴァスに油彩 2020

星、または飛蚊症(渦の螺旋)

162.0×162.0cm カンヴァスに油彩 2019

地表の肉片(モデル)

20.0×15.0×10.0cm フェイクファー、糸、アクリル絵具、布 2019

白くなりゆく山際

22.0×27.3cm カンヴァスに油彩 2020

夜の森

24.2×33.3cm カンヴァスに油彩 2020

夜の木

22.7×15.8cm カンヴァスに油彩 2020

 

 ■野村真弘 コメント  [Artist Statement]

星の絵

 

星空を描いた。白地の空白で表した点々によって、星そのものというよりは星の周辺を描いた。絵具によって星々が表されているというよりはむしろ描かないことで、虚な空白を星に見立てている。それは私自身が抱く、星空を含めた自然のものに対しての逆説的な態度の表明だと思っている。

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 ある日自宅の前でふと夜空を見上げると、丁度視界の真正面にオリオン座がそびえていた。少々荘厳な気分でそれを眺めていると、かつての人たちは星空から物語を編み出したり、豊かな法則を見出したりしていたのだと、その人たちの思いを少し辿った気になれた。

 

 とはいえ、今の私たちにしてみれば星も些細な光る点に過ぎず、些細であればこそ見る必要も感じられない。一つずつの些細さは何かを「わざわざ眺める」ための動機にはならない。いつしか何を見るにも日常の苦労や不安が勝り、そればかりか、何に触れ合うにもいちいち恐怖する。そのような私たちが思い浮かべるあらゆる物事は、他者の、他者による物事のひとつにすぎないのだと理解した。別に星そのものや、具体的な生き物に関心があるわけでは無い。ほんの些細なことは何に対してであっても構わない、もっと豊かな妄想の受皿を描きたい。今作は、それを実現させるための絵である。

 ■略歴  [Artist Biography]

1987 鳥取県生まれ

2010 和歌山大学教育学部学校教育教員養成課程教科教育コース美術専攻卒業

2012 和歌山大学大学院教育学研究科教科教育専攻美術教育専修修了

 

・個展

2012 msギャラリー十二番丁(和歌山)

2015 無人島(珈琲もくれん・和歌山)

2016 発言(almoギャラリー・和歌山)

2017 不連続光線(珈琲もくれん・和歌山)

2019 Oギャラリーeyes(大阪)

 

・グループ展

2016 貝塚まちなかアートミュージアム2016(大阪)

2017 ファインアート・ユニバーシアードU-35(つくば美術館・茨城)

2018 新進芸術家選抜展FAUSS(アーツ千代田3331・東京)

2018 トゥールビヨン16Oギャラリーeyes・大阪)

 

・受賞

ファインアート・ユニバーシアードU-35(優秀作品賞)

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