大野浩志 Hiroshi Ohno −30年の「いま」を見つめ続けて−

 

在り方・現れ方 2020 D

H4.3×W15.0×D9.0cm 木に油彩、バーナーで燃焼 2020

在り方・現れ方 2020 B

H20.0×W20.0×D2.8cm 木製パネルに油彩 2020

在り方・現れ方 Since 20112020

H10.0×W10.0×D10.0cm 鉄に油彩、腐食 2011

在り方・現れ方 Since 20112020(部分)

在り方・現れ方 Since 1992

H19.5×W145.0×D10.0cm 木に油彩、バーナーで燃焼 1992

在り方・現れ方 Since 1992(部分)

在り方・現れ方 Since 1990 タテ(右)

在り方・現れ方 Since 1990 ヨコ(左)

H193.5×W10.6×D9.0cm木に油彩、バーナーで燃焼1990

在り方・現れ方 Since 1990 ヨコ(部分)

在り方・現れ方 2020 C-3

H13.8×W13.8×D0.8cm 木製パネルに油彩 2020

在り方・現れ方 2020 C-2

H13.8×W13.8×D0.8cm 木製パネルに油彩 2020

在り方・現れ方 2020 C-1

H13.8×W13.8×D0.8cm 木製パネルに油彩 2020

在り方・現れ方 2020 A-2

H13.0×8.0φcm 木に油彩、土、ガラス 2020

在り方・現れ方 2020 A-3

H12.5×8.0φcm 木に油彩、土、ガラス 2020

在り方・現れ方 2020 A-1

H11.0×8.0φcm 木に油彩、土、ガラス 2020

(右から)Black Hole 13

W3.5×12.0φcm 木に油彩、アクリル絵具、バーナーで燃焼 2020

在り方・現れ方 MP

H9.6×5.2φcm 木に油彩、土、ガラス容器 2020

 

 ■大野浩志 コメント  [Artist Statement]

30年の「いま」を見つめ続けて−

 

『在り方・現れ方Since 1990』の制作を開始して、気がつけば30年になる。その長い年月、プルシャンブルー単色の油絵具を塗り重ねてきた作品の表面はただ事ではない様相を呈している。その姿は作り手である私でさえも30年前には想像すらしなかった。表面をフラットに塗ることをだけを考えて、何かを描くとかカタチ作るといった所作は一切施していない。ペインティングナイフで絵具をまるで箔のように薄く伸ばして塗り重ねてきた。

この長い年月に及ぶ制作と公開は、何らかの目的のためのプロセスの提示ではない。未来に何らかの着地点が想定されている訳でもない。表現を最小限に切り詰めることが目的でもない。私は常に「いま」の自分と対峙してきた。変化を続ける作品の様相は常に私の「いま」である。

木材の表面にプルシャンブルーの油絵具を塗る。一週間程度の乾燥期間を経て再び絵具を塗る。それをひたすら繰り返す。制作期間は設定していない。私が死亡するか、何らかの理由で制作不能になった時が制作完了のタイミングだ。これから先も如何なる想定も用意されていない。鍾乳石の成長に近いスピードで変化していく表面。薄い被膜が何百何千と重なることで現れる鉱物のような質感。それらも想定外だ。長い年月という「量」を提示している訳ではない。あくまでも「いま」を提示している。

今回、Sinceシリーズ作品を三種類展示する。『在り方・現れ方 Since 1990 タテ』と『在り方・現れ方 Since 1990 ヨコ』、『在り方・現れ方 Since 1992』、『在り方・現れ方 Since 2011 』〜『在り方・現れ方 Since 2020』である。点数で言えば13点。それぞれの「いま」をご覧いただきたい。

 ■略歴  [Artist Biography]

1961 大阪府生まれ

1984 大阪芸術大学芸術学部工芸学科卒業

 

・個展

1985 不二画廊(大阪)

1987 大阪立現代美術センター(大阪)

1989 信濃橋画廊(大阪)

1990 信濃橋画廊(大阪)

1991 信濃橋画廊(大阪)

1992 信濃橋画廊(大阪)

1993 信濃橋画廊(大阪)

1993 MAT(愛知)

1994 MAT(愛知)

1995 MAT(愛知)

1995 CUBIC GALLERY (大阪)

1996 MAT(愛知)

1997 CUBIC GALLERY(大阪)

1998 CUBIC GALLERY(大阪)

1999 CUBIC GALLERY(大阪)

2000 CUBIC GALLERY(大阪)

2002 CUBIC GALLERY(大阪)

2003 CUBIC GALLERY(大阪)

2004 CUBIC GALLERY(大阪)

2005 CUBIC GALLERY(大阪)

2010 ソフトマシーン美術館(香川)

2011 ソフトマシーン美術館(香川)

2011 CAS(大阪)

2013 Oギャラリーeyes(大阪)

2014 Oギャラリーeyes(大阪)

2015 Oギャラリーeyes(大阪)

2017 Oギャラリーeyes(大阪)

2018 GALLERY Ami-Kanoko(大阪)

2019 ギャラリー白川(京都)

 

・グループ展

1986 15人の造型(大阪立現代美術センター・大阪)

1987 DEAD HEAT IN SUMMER `87(信濃橋画廊・大阪)

1987 4回プサンビエンナーレ(釜山市・韓国)

1990 いま絵画はOSAKA `90(大阪立現代美術センター・大阪)

1992 アート・ナウ `92(兵庫立近代美術館・兵庫)

1993 大野浩志・丸山直文 二人展(MAT・愛知)

1994 時間/美術 20世紀美術における時間の表現

(滋賀立近代美術館・滋賀)

1994 MAT5人展(MAT・愛知)

1996 絵画の構造「一色一形態」(文房堂ギャラリー・東京)

1997 今日のドローイング展 `97(信濃橋画廊・大阪)

1997 Paintings/Drawings 4CITY GALLERY IM・大阪)

2000 柏原孝昭コレクション/絵画−未来へ(gallery COCO・京都)

2007 美の冒険者たち(なんばパークスホール・大阪)

2010 一日だけの展覧会(信濃橋画廊・大阪)

2011 大阪芸術大学美術学科作家展(京都東急ホテル<kazahana>・京都)

2011 昭和は遠くなりにけり(CAS・大阪)

2012 パイロットプラント展「私の恥ずかしい作品」(CAS・大阪)

2012 COVERCAS・大阪)

2012 コレクションVol.1(ソフトマシーン美術館・香川)

2013 パイロットプラント展「Japanese identity」(CAS・大阪)

2013 DrawingExposed essence 2013Hydro」(Oギャラリーeyes・大阪)

2014 パイロットプラント展「Drawings Exhibition」(CAS・大阪)

2015 パイロットプラント展「PAPER」(CAS・大阪)

2015 コレクションVol.2(ソフトマシーン美術館・香川)

2016 パイロットプラント展「赤」(CAS・大阪)

2016 Enigmatic behavior−なんで年寄って真夏に熱いお茶を好んで飲むの?

Oギャラリーeyes・大阪)

2017 パイロットプラント展「Marcel Duchampに」(CAS・大阪)

2017 日韓交流展「モノと精神」(CASO・大阪)

2018 パイロットプラント展「Anniversary」」(CAS・大阪)

2018 輝いて麗しの油絵具(Oギャラリーeyes・大阪)

2018 第13回現代アートうちわ展(ギャラリー白川・京都)

2018 日韓交流展「個体―液体の臨界点はまだ発見されていない」

Space Willing N Dealing・ソウル)

2019  パイロットプラント展「21」(CAS・大阪)

2019 第14回現代アートうちわ展(ギャラリー白川・京都)

2019 Depth 2019Oギャラリーeyes・大阪)

2020 パイロットプラント展「sexy」(CAS・大阪)

2020 第15回現代アートうちわ展(ギャラリー白川・京都)

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