兒島まさ子 Masako Kojima 「鳥の空音」

 

夜にかおる

60.8×91.0cm カンヴァスに油彩 2019

雲にかくれた月

45.5×38.0cm カンヴァスに油彩 2019

妖精とごちそうのゆりかご

130.3×162.0cm カンヴァスに油彩 2019

宙に舞う小さなはね

72.7×60.6cm カンヴァスに油彩 2019

太陽の宝石箱

162.0×130.3cm カンヴァスに油彩 2019

甘いドロップス

60.8×91.0cm カンヴァスに油彩 2019

コロコロころがる

33.3×33.3cm カンヴァスに油彩 2019

踊り子のくちびる

53.0×45.5cm カンヴァスに油彩 2019

 

 ■兒島まさ子 コメント  [Artist Statement]

モチーフにしているのは、花や実、種など植物の一部。

色や形が持つ鮮やかな美しさは、時々懐かしさを想起させ、忘れていたことを思い出させてくれる。

いつの間にか、私の“日常”と、彼らの“物語”が重なっていく。

それは、私の美醜がさらけだされていくようで、心地よい。

棘も毒も片(ひら)も襞(ひだ)も、ひそやかに凛々しく自然の一部に組み込まれているのは、

私たちの“日常”を肯定しているのかもしれない。

 

カラスが夕方に鳴くと、ホッとする。

カーテンから差し込む朝日で目が覚めると、優しい気持ちになる。

転んだときにすりむかなかったのは、ラッキーだった。

花や種は、“生きるために”まっすぐ前を向く。

植物に秘められたにおいや毒などの生命力、そして他の生き物や自然の力を借りて生息を広げるしたたかさ。

嘘をついたり、騙したりして、生きのびている花や、誰かに連れていってもらうため、変身している種。

 

鳥の空音(ニワトリのうそなき)には、お伽草子や、寓話のような――。

一つひとつの作品には、小さな物語が、ある。

 ■略歴  [Artist Biography]

1976 和歌山県生まれ

1999 宝塚造形芸術大学造形学部美術学科絵画専攻卒業 

2001 インターメディウム研究所・IMI「大学院」講座修了

 

・個展

1999 あながち間違っているともいえない空(CUBIC GALLERY・大阪)

1999 みにくいあひるのこ理論(CUBIC GALLERY・大阪)

2004 うき寝(CUBIC GALLERY・大阪)

2005 うたの星座(CUBIC GALLERY・大阪)

2007 うたとおどりのうみ(CASO・大阪)

2008 日向くさい宙(GALLERY MAISON D'ART・大阪)

2010 百色の詩(GALLERY MAISON D'ART・大阪)

2017 お花草子(CUBIC GALLERY・大阪)

 

・グループ展

1999 合宿ワークショップ展(後藤美術館・千葉)

1999 LOVE ONESELF-SOアートギャラリー・大阪)

1999 熱海ビエンナーレ

(旧松下邸、熱海サンビーチ、銀座商店街、他・静岡)

2001 WERGO BOJEL−ウサギの傘−(CASO、他・大阪)

2009 2009.nov.painting+(CUBIC GALLERY・大阪)

2015 Forms of Light 2015CUBIC GALLERY・大阪)

 

・参考文献

原久子:「artscape2004415日号(レビュー)

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