●Semantic portrait 3セマンティック ポートレイト 3

 

 

 展覧会趣旨[Purpose of Exhibition

古くから描かれてきた人物画は、個人の外貌を記録的に描写した肖像から、時代背景を窺わせる大衆像、自己を投影したセルフポートレートなど様々な視点で描かれてきました。それらは宗教観の中で聖像視される普遍的な対象や社会的な立場を示すアイコンとして、あるいは性や苦痛、死といった現実に即した生命を構成するモデルとして描かれ、多くの人を魅了してきました。現在も圧倒的な欲求として描かれる人物画ですが、いまの私たちの目にどのようなイメージや影響をもたらしているのでしょうか。それぞれの作品から現在の若い世代が抱える人との関わりや人物像に焦点をあて、そこから捉える事の出来る作家の視点を探ります。

Oギャラリーeyes

 

山本千晴 Chiharu Yamamoto

ささやく。(「これも私なのかも」)

130.0×162.0cm パネルにアクリル絵具 2015

見ていただけの広がり

60.6×60.6cm パネルにアクリル絵具 2015

とりつくろった恋心

51.5×36.4cm パネルにアクリル絵具 2015

ひとつあれば、どうしようもなく

72.6×91.0cm パネルにアクリル絵具 2015

そとにふれるとき

29.7×21.0cm パネルにアクリル絵具 2015

 

■山本千晴 コメント  [Artist Statement] 

人は人と対峙するとき、様々な“想い”に流されます。

それは時が止まっているかのような静かな水面のよう。そうかと思いきや、大海原で何度もぶつかり呑みこむ、乱暴な波であるかのよう。

私たちは頼んでもいないのに、そんな“想い”に日々翻弄されながら生きていきます。

私はそんな人々に少しだけ、よりそえるものを描きたいのです。

その“想い”にはいくつか名前があります。ある北の国では“愛”と呼び、ある南米の村では“エゴ”と呼ぶかもしれません。

でも、私はそれを“想い”と呼びたいだけなのです。

■略歴  [Artist Biography]

(やまもとちはる)1992年、愛知県生まれ。2014年、名古屋芸術大学美術学部美術学科アートクリエイターコースを卒業。2015年、名古屋芸術大学美術学部美術学科アートクリエイターコース研究生を修了。主なグループ展として、2013年、DOUBUTSUTENcafé de chalet・愛知)、四間道・円頓寺まちかど芸術祭(サキアテジョーグー・愛知)。2014年、足助ゴエンナーレ(寿ゞ屋・愛知)、常滑フィールド・トリップ2014(下村邸・愛知)。2015年、三人展「してん」(ギャラリー芽楽・愛知)に出品。同年、第37回二元展(愛知芸術文化センター・愛知)では「新人賞」を受賞。

 

木村敏也 Toshiya Kimura

HAZE

116.7×80.3cm カンヴァスにアクリル絵具 2015

MASSIVE #2

116.7×80.3cm カンヴァスにアクリル絵具 2015

STRAY

41.0×41 .0cm カンヴァスにアクリル絵具 2015

G2

80.3×116.7cm カンヴァスにアクリル絵具 2015

 

■木村敏也 コメント  [Artist Statement]

「人の姿や佇まいに関心を寄せ、考えや精神性の内側に好奇心を抱き、時には恐怖や嫌悪しつつも、人への興味は尽きない」

故に人をモチーフに選ぶことは、自分自身にとって標準的で自然な流れだと思われる。

ある個人を特定して描く事により対象の内側を見つめ、内面を想像し加味することで、

その人の実在をより正確に把握しようと試みており、

ひいては、その人の個性だけではなく、皆が共通して抱えている内面の不可視なものの推測にも繋がるのではないかと、一縷の望みを持ちつつ描いている。

■略歴  [Artist Biography]

(きむらとしや)1974年、大阪府生まれ。1997年、大阪芸術大学芸術学部美術学科を卒業。2015年、Oギャラリーeyes(大阪)にて初個展を開催。主なグループ展として、1999年、アーバナート#8(渋谷パルコ・東京)。2009年、第12回リキテックス・ビエンナーレ(スパイラル・東京)。2009年、グループ展2009.nov.painting+(CUBIC GALLERY・大阪)。2010年、「かわらぬものへ」 グループ展2010 jan.painting+gallery collectionCUBIC GALLERY・大阪)。2010年、作家とモデルさん (Body Head Mind 2010) CUBIC GALLERY・大阪)。2010年、あさご芸術の森大賞展(あさご芸術の森美術館・兵庫)。2011年、グループ展 Painting 2011-11CUBIC GALLERY・大阪)に出品。

 

四間丁 愛 Megumi Shikencho

夜に見る塀

53.0×45.5cm カンヴァスにアクリル絵具 2015

うるさい隣人

53.0×45.5cm カンヴァスにアクリル絵具 2015

遠出する人

53.0×45.5cm カンヴァスにアクリル絵具 2015

帰宅する人

53.0×45.5cm カンヴァスにアクリル絵具 2015

波線

53.0×45.5cm カンヴァスにアクリル絵具 2015

 

■四間丁 愛 コメント  [Artist Statement]

描かれた人物は常に傍観している。自分からアクションを起こすこともできず、ただ絵画という時間の停止した世界で永遠に何かを見つめ続ける。そこに感情の動きは感じられず、何を考えているのか掴めない人物が立ち現れる。しかしそれはネガティブな現象ではなく私の想像の及ばない独立した一人の人間になる事と捉え、自身の性格や考えを隠蔽し、表現する事を躊躇する姿に見える。それも人間のリアルであり、作品がそうやって自分と切り離された他者になる事は人物像を描く上での一番の面白さだと思う。

■略歴  [Artist Biography]

(しけんちょうめぐみ)1989年、富山県生まれ。2015年、京都精華大学大学院博士前期課程芸術研究科版画分野を修了。2014年、Galleryはねうさぎ(京都)にて初個展を開催。主なグループ展として、2015年、what I've chosen | what I chose vol.3(成安造形大学ギャラリーアートサイト・滋賀)、New Print Artist 2015Gallery Jin Esprit+・東京)、第39回全国大学版画展(町田市立国際美術館・東京)に出品。

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