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●Absolute basis 樫永創と片山浩の場合 |
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■展覧会趣旨[Purpose of Exhibition] |
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表現形式の多様な現代において「何故、絵画を選択するのか」という問いに、作家はどのように答えるのでしょうか。絵画はアートというジャンルにおいて主要な表現形式ですが、個々が抱える様々な現状から平面を足場として制作している作家は、絵画という形式、媒体としての特性に対し、如何なる意義と可能性を見出しているのでしょう。シリーズ四回目の開催となる本展は、日常的な視点や感覚を通して、絵画の中で知覚される空間を捉えようとそれぞれのアプローチで模索し制作するふたりの作品から、現代への眼差しと絵画で表現することの認識を探ります。 Oギャラリーeyes |
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●樫永 創 Hajime Kashinaga |
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untitled 13−1d 89.4×145.5cm カンヴァスにアクリル絵具 2013 |
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untitled 12−11e 72.7×91.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2012 |
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untitled 13−2c 162.1×193.9cm カンヴァスにアクリル絵具 2013 |
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untitled 12−10b 37.9×45.5cm カンヴァスにアクリル絵具 2012 |
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untitled 12−12d 31.8×40.9cm カンヴァスにアクリル絵具 2012 |
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■樫永 創 コメント [Artist Statement] |
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現代は極めて社会が複雑化し、人間の本質が曖昧になり、その生命としての存在性が薄らいでいるように自分は感じている。 僕は絵を描く上において、感覚的に創られる抽象的な空間性の中に、人間の意識の根本にあるものを深く追求し、その先に“人は何故、絵を描くのか”ということを考察しようとしているのかもしれない。 その考察の解答を求める為に絵を描くのではなく、描くという行為、その意識自体の裏に人間の本能的、または本質的な核が潜みはしないか、それを突き詰めることによって、人間の内に潜む確かな実体性を描き出すことが出来ないだろうかという思念を持って創作に向かっている。 |
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■略歴 [Artist Biography] |
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(かしながはじめ)1985年、大阪府生まれ。2004年、豊中市立桜塚高等学校卒業。2011年、2kw gallery(大阪)にて初個展を開催。同年、2kw gallery58(大阪)で個展を開催。2012年、Oギャラリーeyes(大阪)、2kw
gallery(大阪)で個展を開催。 |
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●片山 浩 Hiroshi Katayama |
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sediment #13 70.0×140.0cm 綿布にアクリル絵具 2013 |
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sediment #14 75.0×150.0cm 綿布にアクリル絵具 2013 |
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sediment #12 98.0×1480cm 綿布にアクリル絵具 2013 |
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sediment #10 41.0×73.0cm 綿布にアクリル絵具 2012 |
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sediment #15 24.5×41.0cm 綿布にアクリル絵具 2013 |
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■片山 浩 コメント [Artist Statement] |
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"sediment"というタイトルで取り組んでいるシリーズは、映画のワンシーンをひたすらキャンバスの上に描き重ねている。行為としては同じイメージを描く、ということの繰り返しなのだが、画面の上では常に予測出来ないことがおこり、それをコントロールしよう(したい)という気持ちと結局それはコントロール出来ないのだから良いアクシデントを呼び込もう(呼び込みたい)という気持ちが拮抗しながら進んでいく。その毎日起こるささいな混乱は薄っぺらなキャンバスの表面に張り付いて質感を作り出すが、それは二度と同じものを見ることの出来ない水流の渦のようで、それが良いのか悪いのかの判断をも超える。 この絵画という表現方法に取り憑かれている理由には、混乱が生み出す理解しがたいイメージと、こう描きたいという自分の中にあるイメージとの、近づきつつも一致しない2つの距離にある。 |
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■略歴 [Artist Biography] |
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(かたやまひろし)1971年、大阪市生まれ。1994年、名古屋芸術大学美術学部絵画科洋画専攻版画選択コースを卒業。1997年、愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。1996年、ガレリア・フィナルテ(名古屋)にて初個展を開催。以降、同ギャラリーにて`98年、`01年、`04年に開催。その他、ギャラリーAPA F2 (名古屋)、ギャラリーAO(神戸)、King Mongkut's
Institute of Technology(バンコク・タイ)、ギャラリー芽楽(名古屋)、ギャラリーすずき(京都)、名古屋大学教養教育院プロジェクトギャラリー「clas」、Oギャラリーeyes(大阪)、Oギャラリー(東京)にて個展を開催。主なグループ展に、1995年、洛外芸術展(ギャラリーシーラ・韓国)。1997年、A.P EXHIBITION (バングラディシュ国立博物館・ダッカ)、PRINT
MAKING[The exchange exhibition](チェンマイ大学・タイ)。1998年、thirty painters exhibithion(ギャラリー21・バングラディシュ)。1999年、Remisen-Workshop
1999(ブランデシティホール・デンマーク)。2001年、cubic(豊田市美術館ギャラリー・愛知)。2003年、Nagoya Contemporary Art Fair(名古屋市民ギャラリー・名古屋)。International Visual Art
Exhibition,2003(スリナカリンウィロット大学・タイ)、THE PRINCIPLE MEALS(ATELIER ART GALLERY・タイ)。2004年、Internatio nal Art
Festival/Art on the beach(ブラバ大学・タイ)。2007年、No Picnic Printed(La Lanta Fine Art・タイ)、The Edge-絵画の現場から-(高知県美術館県民ギャラリー・高知)。2008年、Inter
graphical Communication exhibition “Global Dialogues”(デンマーク)等に出品。その他、デンマーク、タイ、ドイツにてワークショップ・レジデンス等に参加。2011年、名古屋で開催されたファン・デ・ナゴヤ美術展2011「黒へ/黒から」を企画する。 |
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