les signes (レ・シーニュ)

 

 

 展覧会趣旨[Purpose of Exhibition

私達は様々な媒体を通して情報の豊かさを身近に感じながら、それらが瞬く間に消費されて行き、記憶を呼び起こす際に奇妙な残像だけが浮上するといった経験はないでしょうか。視覚に留まる像あるいは可視的に捉えられる現象も、過度の情報の接触に隔たりを感じなくなってしまった現在の環境において、記憶や経験から呼び起こされる像と重なり、思わぬ印象を喚起させます。それは、視覚体験における信憑性に揺らぎを生じさせながらも、この揺らぎの中にこそ、見る者の内に潜行する意識や、現在を映し出す複層的な表情を見出せるのかもしれません。本展では、知覚と情報環境の交錯から、イメージが形作られる兆候を各作品の背景より考察します。

(Oギャラリーeyes)

 

久家多佳恵 Takae Kuge

untitled-58

45.5×53.0cm カンヴァスに油彩 2012

untitled-57

45.5×53.0cm カンヴァスに油彩 2012

untitled-56

45.5×53.0cm カンヴァスに油彩 2012

untitled-54

45.5×53.0cm カンヴァスに油彩 2012

untitled-66

91.0×116.7cm カンヴァスに油彩 2012

untitled-49

45.5×53.0cm カンヴァスに油彩 2012

 

■久家多佳恵 コメント  [Artist Statement] 

「感情や過去の記憶によってつくられた今を日々視ている」

そんな違和感を拭い去る為に制作しています。

今視ることのできる全てを記録したものが作品です。

違和感から逃げることもできますが、きっと今の先には後悔しか生まれません。

一巡りすることが出来れば、そこには幸せがあると信じています。

ありのままの今を視たいのです。

■略歴  [Artist Biography]

(くげたかえ)1987年、宮崎県生まれ。2007年、大阪芸術大学短期大学部版画コースを卒業。2008年、大阪芸術大学短期大学部専攻科デザイン美術専攻修了。2011年、Oギャラリーeyes(大阪)にて初個展を開催(翌年同ギャラリーで個展を開催)。2009年、せんとめんと展(GALLERY wks.・大阪)に出品。

 

中野 彩愛 Sae Nakano 

湖のそばでできること

60.6×72.7cm カンヴァスにアクリル絵具 2012

トランプ

31.8×41.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2012

テントとカーテン

45.5×53.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2012

untitled12-01

45.5×53.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2012

fragment 2

14.0×18.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2012

パノラマは浮いている

90.0×95.0cm カンヴァスにアクリル絵具 2012

 

■中野 彩愛 コメント  [Artist Statement]

寂しいこと、夜のこと、テント、家、コップ、お皿

時間の流れること。

気になることができた時、好きなものがわかった瞬間

私は言葉がおちると云うのです。

私の中に、とけて、沈んで、しみこむ感覚があるから、そうやって云います。

スっと音がしない感じで心の中に入ります。

なぜ言葉なのかと云いますと、「言葉がおちる」ってリズムが良いからです。

おちたものたちは私のなかにあります。

絵を描く時に、おちたものたちを探します。

それらの形や色や空間をみつけます。

それを今回はキャンバスの上にえのぐで描いていくのです。

■略歴  [Artist Biography]

(なかのさえ)1989年、愛知県生まれ。2012年、名古屋芸術大学美術学部美術学科版画コースを卒業(現在、同大学大学院同時代表現研究在学)。2012年、ギャラリーすずき(京都)にて初個展を開催。主なグループ展として、2008年、K109展(名古屋市民ギャラリー矢田・名古屋)、2009年、第34回全国大学版画展(町田市立国際版画美術館・東京)。2010年、版の方法論#5 バンコクと名古屋から(アート&デザインセンター ギャラリーBE&be・名古屋)、交差する版画展(名古屋造形大学ギャラリーD1,D2,D3・名古屋)、 第5回翔け二十歳の記憶展(CBCスタジオギャラリー・名古屋)、私たちはこの惑星で生きてゆく ON THE PLANET (Studio Place Arts,Millsotone Hill,Flyndog・アメリカ) Peace 9 (名古屋市民ギャラリー矢田・名古屋)、 医療と美術(アート&デザインセンター ギャラリーBE&be ・名古屋)。2011年、版の方法論#6〜木版編〜 バンコクと名古屋から(アート&デザインセンター ギャラリーBE&be・名古屋)。2012年、関西八芸術大学版画ポートフォリオ展(石田大成社文化ホール・京都)、せんをひくこと、それをすること(名古屋大学教養教育院プロジェクトギャラリー「clas」・名古屋)に出品。

Oギャラリーeyes HOME