釜ヶ崎とソーシャルワーク by Satoshi Enokiuchi
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終章 おわりに       

どんな国でも福祉の起源は、自分の努力とは無関係なところで不利益を被るような状況を社会がこれを支えようとする動きから起こってきたものだ。日本では物質的な豊かさから心の豊かさへと言われるようになって久しい。しかし、日本にはまだ釜ヶ崎のような地域が存在する。遠い発展途上国のテレビに映される映像に哀れみや怒りを感じても、自分の住む国の貧困にどれだけ手を差し伸べているだろうか。彼らを社会的にも人間的にも活かしていくことは、私達一、ジ1がそういった立場に追い込まれたときの為、という以上に人道的な重要性があ…る。そうった意味でも日本人の心はまだ貧しいのではないだろうか。

<ソーシャルワー力一は社会変革を、特に、傷つきやすい入、抑圧された入やグノレープに代わって,彼らと共に、変革を追及する。ソーシャルワーカーの社=会的変革への努力は、第一義的には貧困、失業、差別や他の形態の社会的不正義の問題に荷けられる。

NASW倫理綱領抜粋

欧米では100年の歴史と高い専門性をもつソーシャルワークもいまだ日ではその名前するら知らない人が多い。しかし、制度の間に埋もれたり、気づ壬かれなかったり、差別されたりしている人がいる。釜ヶ崎では理不尽なことが、たくさんある。そしてそれを打開すべき手段を持たない人がたくさんいる。社会正義の追求はソーシャルワーカーの使命である。

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