[an error occurred while processing this directive] 六甲登山ロープウエイ(1)
ロゴ (1) 六甲登山架空索道
文献からたどることのできる六甲登山ロープウエイの記録をまとめます。
合わせて、祖父のアルバムから、当時の様子を紹介しましょう。

六甲登山ロープウエイは、正式名称を六甲登山架空索道といいます。
架空索道とは耳慣れませんが、鉄の道=鉄道ならぬ、索(綱)の道=索道で、ロープウエイの意味です。
正確には、索道は、ロープウエイ、ゴンドラ、 チェアリフト、スキーリフトなどを含む総称です。

六甲登山ロープウエイは昭和19年に撤去されるまで、六甲ケーブル(六甲越有馬鉄道)と並ぶ表六甲の主要交通機関でした。
当時の六甲山の記録には必ずといって登場するのですが、ロープウエイの全てについてまとめているものは見当たりません。
ここで紹介する内容は、いろいろな 文献断片を綴り合わせたものです。

以下で (1) 等は文献番号を表し、クリックするとリストを参照できます。


1. 所在地
地形図 概念図
スケール
建設省国土地理院刊行
5万分1地形図「神戸」昭和10年測量(昭和12年9月30日発行)
部分拡大
(左の地図をクリックすると拡大図をご覧になれます)
当地形図は国土地理院に確認を得た上で複写・掲載しています。
地形図の複製については、著作権法だけでなく測量法 第29条が適用され、申請が必要な場合があります。
ここと同様の掲載をされる場合、国土地理院にご確認ください。

2. 旅客システムとしてのデータ
名称 六甲登山架空索道
経営(2)
会社
六甲登山架空索道株式会社
京阪神急行電鉄(現 阪急電鉄)傍系会社
本 店神戸市灘区篠原字六甲山
1034-60
資本金300,000円
昭和32年10月現在
建設(10)
35万円(概算)
所在(2) 六甲山増井谷〜六甲山ホテル前
定員(1) 25人(座席20人)
所用(1)
時間
7分
運行(4)
時刻
.平 常
(9/16〜6/30)
夏 期
(7/1〜9/15)
初発 6:52 6:28
終発20:0422:04
間隔約20分
日曜・祭日その他乗客多数の場合増発
運賃(4)
S15.1.5
現在
ロープウエイ
.大 人小 人
片道35銭18銭
往復65銭33銭

阪急六甲駅−ロープウエイ登山口駅間
市バス運賃
.大 人小 人
片道12銭 6銭
往復20銭10銭

阪急六甲駅−ロープウエイ山上駅間
市バス−ロープウエイ連絡運賃
片道42銭
往復75銭

(参考) 阪急電車運賃(片道)
.大阪より神戸より
西宮北口
夙 川
20銭23銭
芦 屋
岡 本
苦楽園
甲陽園
30銭23銭
御 影 30銭13銭
六 甲 40銭10銭
西 灘
春日野道
上筒井
40銭 6銭
神 戸 43銭 -
西灘は現在の王子公園
上筒井は当時あった西灘からの支線

利用(10)
状況
年間の利用者数
開業当時 : 約19万7000人
昭和12年 : 約24万人

月ごとの利用状況
(利用の多い順に)
8,10, 5, 7, 9, 4, 6,11, 3, 1, 2,12月

山岡 秀治郎 支配人の昭和12年の談
「平日はさうでもありませぬが日曜、祭日では殆どもうその包容力が飽和點に達してをります...」
登山口駅の説明もご覧ください

※ 祖父のアルバムからロープウエイに関するものを抜き出しました。

実物の写真は50年余を経てセピア色に変色していますが、ここでは雰囲気を出すために、画像処理でグレイスケールにしたものを、もう一度セピア色に変換し直しています。

写真をクリックすると拡大図をご覧になれます。
追加情報も掲載しています。

拡大図は見やすいようにグレイスケールにしています。

登山口駅
(登山口駅)
山上駅
(山上駅)
山上駅前
(山上駅前)

(沿革)(1)(2)(10)

大正15年 2月 索道架設許可申請
昭和 5年 8月26日 索道架設認可
9月30日 会社設立
昭和 6年 2月 起工
9月上旬 竣工
22日 営業開始
11月 6日 開業
昭和19年 1月11日 山上を結ぶ交通運輸施設として、ケーブルと合わせ2線存在したが、いずれか1線にて足りるとして、不要不急の設備に指定され撤去


3. 索道(構造物)としてのデータ
索道については私の専門外ですので、日本近代の架空索道(1) からデータを引用し、詳しい説明は省かせていただきます。

製 造 社 名 安全索道
方 式 3線交走式
線 路傾 斜 長 1567.26m
高 低 差 412.79m
支 柱 4基
最 大 高 さ 19.5m
最 大 間 隔 578m
シュー半径 10.8〜15.6m
支 索構 造ヘルクレスロープ
直 径 54mm
重 量 11.8kg/mm
破 断 強 度 229.5t
素 線 直 径 3.6mm
平均抗張力 170kg/mm2
往復両線間隔 6.0m
緊張おもり 44.3t
え い 索 直 径 23.0mm
重 量 1.9kg/mm
破 断 強 度 34.25t
素 線 直 径 1.5mm
平均抗張力 170kg/mm2
平 衡 索 直 径 19.0mm
重 量 1.21kg/mm
破 断 強 度 21.92t
素 線 直 径 1.2mm
平均抗張力 170kg/mm2
予 備 索 直 径 23.0mm
重 量 1.9kg/mm
破 断 強 度 34.25t
搬 器定 員 25人
自 重 1500kg
走 行 輪 数 8個
動 力常 用 直流75kW
予 備 ガソリン37kW
運 転 速 度 3.5m/s
(備考)

山岳線で架空索道としては初めてのワードレオナード制御を採用し、全線にわたって速度制御が行われていた。

走行機の主要部はジュラルミン製で軽量強固。走行輪は特殊合金鋳造。

客車は主材にジュラルミンなどの軽合金が用いられ、柱・桟の細い明るい設計であり、20人分の座席をもち、立席のための吊り手も設備。

模型
(六甲登山ロープウェイ模型)
この写真は安全索道株式会社社史に載っているもので、同社のご提供によるものです。
写真の掲載につき御快諾いただきましたことを感謝いたします。

惜しいことに、この模型は安全索道株式会社が現在の位置(滋賀県)に移転するときに処分されたそうです。

詳しく知りたい方は、リンク集 にある他のホームページで情報を得ることができます。

(断面図)

断面図
この断面図は、日本近代の架空索道(1) p.75のデータを基にCADで作図したものです。
通常、断面図は高さ方向を誇張して描きますが、この図は縦横の比率が同じです。
いかに急勾配であるか、お分かりいただけると思います。


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