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少数者の横暴の抑止策

国際大学教授 
加藤創太
「あらゆる争点で国民投票を」


2014年1月16日 日経新聞

「第3章 民主主義の合理性」 加藤創太

9回連載のかなり長い論文でしたが 結論として終わりの数行にまとめられています
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 民主主義における政治的影響力の差は、人数以上に、組織の結束力の差によっても生まれるのです。
しかし民主主義の下での「多数者の横暴」はまだしも「少数者の横暴」を制限できないものでしょうか(注、農協、医師会、労働組合ほか利益団体)
1つの規範的な解は「自律的な市民を育てる」、もう1つの単純な解は、民主主義の原点、直接民主制の導入です。
あらゆる争点で国民投票を行えば、多数者が少数者を個別撃破していきます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

国民だけが参加する国民投票を結論としておられます。
しかしスイスでは国民投票をしばしば行ううちに投票率が3割そこそこになるケースがあります。
そうなれば少し大きな組織が「投票に動員」することで政治を偏らせてしまうこともありえます。
参政員制度ではこれを恐れて国民意志が票決に占める部分を最大限半分としているのです。残りは勿論議員の意志です。