8.2
デンマークの政策形成における市民参加型テクノロジーアセスメント手法
1部抜粋ーーー科学技術の論理からは、善悪の判断は生まれない。。(専門家の価値観に疑問がある)
したがって、科学技術が生み出す倫理判断未定領域に対して新たな倫理的判断を確定して、科学技術をコントロールする
ことが必要になる。
市民参加が求められる背景は、これまで科学技術をコントロールしてきた専門家と為政者が下す倫理
的判断に対する不信の高まりがあるといえる。
Joss(2000)は、リスクに対する市民一般の認識が、専門家や利益団体の認
識と大きく異なるとするWynne (1995)らの見解を引用して、この状況において政策決定者が専門家の見解を重視すること
がかえって市民のより大きな不信を招く原因になっていると論じている。
日本のコンセンサス会議は外形的にはデンマークモデルに近づきつつある(が第三者的な立場の開催ではなく役人主導の恣意的人事で
あり、アセスではなくアワセメントと皮肉られるほどで実効性はない)
結論として「日本でも倫理判断未定領域に対する市民の判断を反映させる場を作ることの必要性は避けられない」とし
ています(まさに参政員制度が期待されます)
参政員制度の反論の柱は「素人の政治参加は危険、専門家と議員は論理的施行可能」というものでしたが、まさにデン
マークはそれで失敗した経験を持ち、素人の価値観を反映させるのが重要としているのです。
さて、世界の国民の幸福度
では、このデンマークが一位。ご存知 直接政治のスイスが二位、日本はなんと90位です
自殺率は人口比で米国の倍、これは議員と役人が偏った価値観で立法をしている可能性があるのではないでしょうか。
極く一例として所得と健康保険料金表を見ればお分かりでしょう。低所得層は明らかに高率を負担して(イジメられて)います。