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東出典子の天真爛漫でいこう!


年下の男の子  1992年2月14日号


 今、私はオフィス街のとある喫茶店でこの原稿を書いています。
ついさっきまでお店の人達が、アルバイト募集の話をしていて、「昨日の子来るかなぁ」「いや、あれはヒヤカシ
だよ」なんて言ってました。
喫茶店の面接に行ってブッチしたあなた。あなたのことかも知れないよーん。なんてクダラん事ばかり言って
ると、頁めくられそうなので本題に入ります。

 先日、これまた喫茶店での出来事なんですが、友達とお茶してたら側で少年が1人で遊んでいるのです。
お母様はお友達との会話に夢中で、退屈した少年はミニカーを床やテーブルの上、挙句の果てには私の腕まで
走らせたのです。
巷では幼児虐待だの誘拐だのと騒いでいるご時世、うかつに声をかけようものなら何と思われるか分かりゃし
ないワ、とばかりにその子を無視していたが、元来子供好きの性格ゆえ、無視しきれず笑みをもらしたのが運
のツキ。
これから三十分間、私はこのお坊ちゃまの最高のおもちゃと化したのです。トホホ。
彼の名は“まさひろ”くん。漢字は分からない、何せ4才ですから。
が、このまーくんと話しをする事によって、現代の子供達がどれほど進化しているかが分かった。
私達の年代(と言っても皆さんはもっと下かも知れないケド)の何人が、4才で“今年”だの“おととい”だ
のという言葉を日常語としていただろう!?
その上彼は、夏にモルディブとスリランカに行ったこと、車(もちろん彼の所持するミニカー)が、ドアを開
けて空を飛んでもシートベルトをしているから安全だということetc・・・、を私達に教えてくれたのだ。
うぎゃあ!私は幼い頃、シートベルトなんて言葉知らなかっただろうし、今でさえ日本から出たことのない天
然記念物の様な人なのだ。
何かがガラガラと崩れて行く音がした。が、彼との会話は実に楽しいものであったからこれまた不思議である。
一緒にいた友達は「それくらいの子供がいても不思議じゃない歳やのに・・・」とポツリと言った。
こいつはうちの劇団の制作で前山と言う奴だが、彼女とて嫁に行く事を忘れたカナリア(あれは歌か・・・)
のように、芝居ドップリの生活を送っている一人なのだ。カッカッカッ。
皆、同んじよーなモンよ。でも私は結婚するゾ。ま、それはよいとして、いつまでもここで子供と遊んでいる
ワケにはいかないし、喫茶店の周りをお散歩してからこの楽しかったひと時にピリオドを打ちました。
お母様に深々とお礼されて、まーくんに手を振りさよならしました。残念だ。
せっかくチャンスが訪れたのに、彼は年下過ぎたのだ。何せ、“ハンサム”を知らない4歳児なんだもの。



現在のコメント

このまーくんも今ではピチピチの中学生になってんだろォなぁ・・・。
因みに、今ではというか、この少し後に、私は国外へ(もちろん大好きなおフランスです)へ行きました。
2度程。その後パッタリ。
で、行きもしないのにパスポートだけ切り替えて。。。ムナシー(泣)
“仕事で行けたら”と言ってるより自分で行った方が早いよね。ホント。
もひとつ因みに、天真爛漫のほとんどがママになりましたぁ!イェーイ!(涙)



なよのコメント

で、更にもひとつ因みに、上記の前山姉さんと東出姉さんはまだ嫁に行ってない模様。。。あ、私も?(笑)
あー、あと、“ピチピチ”ってのもどうかと思うんやけど。