けいこ場日誌 Part2


●5月中旬

満遊戯賊の東京公演直前、準主役の男の人は、浅野君の知り合いの元シアター
OM現在SP隊所属の原さんという人に決定した。時間の都合で阿部だけが会い、
私を含めた他の出演者たちは、その時点で原君の姿を見たことがなかった。

阿部「すごい大きいがっしりした人ですよ。」
どんどんと想像だけがふくらむ私と遠藤。
遠藤「すごい大きい人なの?」
阿部「うん、すごい。」
小波「1日たつにつれて、どんどん想像が膨らんでいくよね。」
遠藤「もう、私の頭の中では、身長2メートル位になってますよ。」
小波「この後は、横にのびていくだけだね。」
遠藤「横幅も、もうすごく大きくなってるんですけど・・・・」
この時点で、遠藤の頭のなかでは、すごい人物ができあがっていたらしい。

●5月23日(金)
稽古初日。原くんは現われない。他のメンバーと本読み。
差し替わった台本では、少し広東語が少なくなっていた。阿部と私とで相談
し、遠藤にもう少し浅野君の広東語を多くしてもらうよう要請。
小波「くれぐれも、浅野君だけ・・・・ねっ。」
遠藤「もぉ、わかってますよぉ、小波さん。来週中には持ってきま〜す。」

●5月24、25日(土、日)
まだ、原くんは現われない。出演者の大木が「本当に出てくれはるんですよね。」と不安気に聞いてきた。
阿部「大丈夫でしょ。また電話しとくから。」
阿部は本人に会っているので、あまり不安ではないらしい。
この時点で遠藤の頭の中では、横幅も2メートルくらいに成長していた。

●5月26日(月)
原くんついに登場。
全員「なんや、ふつうやん。」そりゃそうやろぉ!!


原さん

●5月27日(水)
今回は芝居の中にタテのシーンがある。
天真爛漫の宇賀は悪役なので、当然タテに参加しなくてはならない。主役の浅
野くんを押さえ込むとト書きには書いてあるのだが、宇賀はとても小さいの
で、出演者の大久保くんに
「宇賀さん、弱そうですね。」


といわれ
「失礼やわぁ!身体の小ささは関係ないねん。演技力がものをいうねん!」
とたてついていた。しかし、やはりよわそうだ。
「宇賀さん、台に乗ったらどうですか?」

宇賀「うるさい!もぉ、どいつもこいつも!!」
口なら文句なく勝ってるのになぁ、宇賀。

●5月29日(木)
差し替えの台本があがってくる。今度はずいぶん広東語がふえた。浅野くんだ
けじゃなく、他の役者にも広東語が増えている。他のシーンもところどころ変
わってる。遠藤〜!

遠藤 「すいませ〜ん。だってだってぇ、つながりとか色々と考えてたらぁ、ちょっと変えたくなっちゃったんですぅ。これでも努力したんですよぉ〜。やっぱりぃ〜、まずいですかねぇ。広東語は私が責任持ちますからぁ〜。」




稽古場は、広東語教室と化した。


●5月31日(土)
前日から体調が悪かった私は、37度の微熱があるにもかかわらず、稽古場へ
出かけた。

小波 「昨日悪いもん食べたみたいやねん。ほら、顔にぶつぶつでてるやろ?熱もちょっとあんねん。お腹にもぶつぶつでてるし・・・。」
大木 「それ、風疹ちゃいます?」
宇賀 「うわっ、風疹やて。うつさんといてや!あっちいっとき。」
小波 「そんなひどい・・・。この年で風疹なんてなるわけないやん!」
大木 「そんなことないですって。今、保育所で流行ってるんですよぉ。」
   ※大木は保育所の保母である。
小波 「うっそぉ。」
大木 「小波さん、風疹は?」
小波 「やってない。予防注射も打ってない。」
宇賀 「風疹って、何回でもうつんねんで。2回目は軽いらしいけどな。」
小波 「そんなぁ。」
遠藤 「役者を安心させるためにも、今から病院行ってきてくださいよぉ。」

そして病院へ。


小波 「友達が風疹じゃないかっていうんですよねぇ。」


まさかそんなことないやろってな感じで、医者に尋ねると
医者 「風疹の可能性が高いですね。若い女性には近づかないように。会社もぶつぶつが消えるまで休んでください。いやぁ、最近は年配の方にも多いんですよ。」


ねんぱいって、私はまだ・・・・・