本番日誌 Part2


◆12月17日(火)

朝10時集合。今日は全員時間より30分も早く集まってきた。

昨日の仕込みは、9時集合だったので、天真爛漫メンバーは、9時ぴったりに 集まった。しかし、スタッフ、お手伝い下さる方々、トラックなどはすべて とっくに到着していて、すでに積み降ろしが始まっていた。第2劇場の座長の 阿部さんまでが、一生懸命働いてくださっていたのだ。それだけでもとんでも なく申し分けないというのに、阿部さんの顔を知らなかった高田が、お手伝い の人だと思い
「じゃあ、どんどん運んでいって下さい!」
と、指示したというのだから、本当におわびのしようもない。みんなさすがに 反省したのか、今日は全員でスタッフさんたちをお出迎えだ。なんで、昨日そ れが出来なかったのか・・・それは今は申しますまい。



劇場内の掃除等をすませて、10時から前日に引き続き場あたりが始まる。今 日は、照明との兼ね合いを見るために、場あたりも衣裳、メークありで行うこ とになる。
* 通常は、ゲネプロと呼ばれるリハーサルのときに衣裳、メークをつける。



3時半にはゲネプロ(本番通りにおこなわれるリハーサル。略してゲネと呼ば れることが多い。)を始めるため、それまでに場あたりを終了しなければなら ない。急げ急げ!


今回は、照明が大きく変化するところが数少なく、皿袋さんは、4景のウルト ラの星のシーンに命をかけている。4景の最初のおふざけダンスシーンの中 に、ウルトラ兄弟の説明をのべるセリフが録音で入るのだが(ちなみに声の出 演は平尾くん)、それをしゃべっているウルトラセブン役の平田に、なぜかサ ス(役者一人に狙いをさだめて当てる照明)が入っている。普通サスといえ ば、シリアスなシーンに入るというのになぜだぁ! ちなみに平田は「サスはずしの平田」との異名をもっている。サスの狙いに、 はずれないように入ることは以外と難しく、役者をやったことがある人なら必 ず悩まされるものなのだが、平田は前に別の芝居で「これをはずしたら5年は サスはやらん!」と皿袋さんに言われていたにもかかわらず、みごとにサスを はずし、それ以来約束通り5年サスをもらっていなかったらしい。 場あたりでは、予想通りサスをはずしてくれた平田。今回が、芝居人生で最後 のサスとなるのか?本番に期待しよう!


予定より30分おくれて4時からゲネプロが始まる。ウィングフィールドプロ デューサーの中島さんが、本番はスケジュールの都合で見ることができないか ら、と、わざわざゲネプロを見に来て下さっている。演劇情報誌じゃむちでラ イターもこなしている写真家の中島さんも撮影に来て下さっていたのだが、ど ちらも中島さんなので、誰がどちらのことを話しているのかわからず、柳田さ んが混乱していた。


ゲネプロが終わったころから、急に天気が悪くなってきた。
「これは、もしかして雨?」
前回の公演のとき、どしゃぶりに見舞われ、客の入りがすこぶる悪かった経験を 持つ天真爛漫メンバーは、不安を隠せない。どうか降りませんように。 しかし、その願いもむなしく雨が降り始める。誰だ?雨女は?



午後7時30分開演。

なんとか無事に幕が開いた。